シキミの剪定|枝が込み合ってきた…今切っても大丈夫?育て方・毒性
シキミは昔から仏事などに使用され、境内や墓地に植えられていることが多い木です。しかし、密に枝葉が伸びることや刈り込みに強いことなどから、ご家庭の生垣などに利用するのにぴったりな木でもあります。
その反面、放っておくと風通しが悪くなってしまい、病害虫が発生しやすい木でもあるため、剪定が必要です。この記事ではシキミの剪定方法をご紹介します。お手入れについても紹介しますので、適切なお手入れにお役立てください。
目次
【シキミの剪定】基本はスッキリさせること
シキミは枝葉が密に伸びる木なので、生い茂ると日当たりが悪くなったり、風通しが悪くなったりしてしまいます。そうなると、湿気がたまり、病害虫の発生につながってしまうのです。ここでは、シキミの剪定時期や、方法を解説していきます。
シキミはいつ剪定しても大丈夫?
シキミは芽を出す力が強く、たくさんの枝や葉を切ってしまう強剪定や刈り込みにも強い木です。そのため、いつでも剪定することができます。とくに、6~7月が一番シキミが成長する時期なので、その頃に剪定をおこなうとすっきりとした状態を長期間保てるでしょう。
「透かし剪定」で風通しをよくしよう
枝葉が密に伸びるシキミには透かし剪定という方法がおすすめです。透かし剪定とは、内側の枝を切り落とす方法です。剪定するときは、枝の途中ではなく、根元から切り落としましょう。
長い枝や混みあった枝を中心に剪定していきます。枝葉の量が均一になるように剪定すると見栄えもよいでしょう。
シキミの剪定は後処理が大変…
シキミの剪定が終わると、切り落とされた枝葉がたくさん地面に散らばってしまうでしょう。これを掃除したり、大量のゴミ出しをしたりと、剪定後の後処理も一苦労です。
業者に依頼すれば、難しい剪定作業だけでなく、ゴミの後処理まで任せることができます。弊社では、ご希望に合った剪定業者をご紹介しています。お電話でのご相談は無料で受け付けておりますので、ぜひご連絡ください。
シキミの育て方と注意ポイント
シキミの剪定以外にも、気をつけておきたいことがあります。剪定には強いシキミですが、じつはデリケートな一面もあるのです。
西日が当たると弱る
シキミは高温と乾燥に弱く、半日陰を好みます。とくに夏場に西日が当たる場所は地面が乾燥しやすく、シキミには適さない環境です。シキミを植え付ける際は、午前中には日が当たり、午後には日陰となる南東の半日陰を選ぶとよいでしょう。
どうしても西日が当たるような場所にしか植え付けられない場合は、地面が乾燥しないように対策が必要です。多年草などを使ってグランドカバーを植えるなどするとよいでしょう。地面に直接西日が当たることを防ぐことができます。
寒さが苦手
寒さに弱いシキミは、地域によっては注意が必要です。地面が凍ってしまうような場所では育てるのが難しくなります。植え付けの際には、場所をよく選びましょう。
乾燥も水の与えすぎもNG!
シキミは乾燥に弱いですが、かといって水を与えすぎると根が腐ってしまいます。夏場や日当たりが強いときなどはこまめに地面を確認し、乾燥していたら水を与えるようにすればよいでしょう。
また、水はけが悪い土壌だと、表面が乾燥していても地中の水分は多いといったことになるおそれもあります。植え付ける場所の土壌についても確認しておくとよいでしょう。
「すす病」「こうやく病」に注意
シキミを育てる際には、はすす病とこうやく病に注意しておきましょう。これらの病気の原因は害虫である場合が多いのです。これらを予防するためには、害虫にも気をつけなくてはなりません。
・すす病
すす病の原因菌はカビの一種です。すす病にかかると、葉に黒い斑点があらわれます。この斑点ができると光合成ができなくなってしまうので、植物が弱ってしまうのです。すす病の菌は、アブラムシ・カイガラムシなどの害虫の排泄物をエサとしています。
・こうやく病
こうやく病もカビの一種が原因菌です。菌糸でできた灰色や赤茶色の膜が枝にできます。これが増えてしまうと、植物全体が弱ってしまいます。こうやく病の原因菌のエサは、カイガラムシの分泌物です。
すす病やこうやく病の一番の予防法は、害虫を寄せ付けないことです。そのためにも剪定で風通しをよくしましょう。また、月に2~3回薬剤で消毒するのも有効です。
シキミが弱ってきた…そんなときは
業者に依頼すればシキミに合ったお手入れ方法で、回復するようケアしてもらうことができます。もしシキミが弱ってしまったときは、ぜひお早めに弊社までご連絡ください。電話相談なら24時間いつでも受け付けております。弊社がご紹介する業者が、適切に処置させていただきます。
シキミは猛毒!劇物指定されているけどメリットもある
じつはシキミは植物で唯一劇物指定されているほどの猛毒をもっています。そんな猛毒をもつシキミにも、じつは実用的な用途のある木として昔から植えられてきたのです。ここではシキミのもつ毒とその用途について解説していきます。
シキミの実はとくに危険!口にしてはいけません
シキミはアニサチンという毒をもっています。この毒はシキミ全体に含まれており、とくに実は注意が必要です。口の中に入れてしまうと中毒症状が起こり、意識障害までおこす危険性があります。
シキミの実にそっくりなものに、トウシキミというものがあります。シキミとトウシキミは同属のため名前も似ていますが、トウシキミには毒がありません。この実は八角とよばれ、中国料理などに使われているため、聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。このトウシキミと間違ってシキミを使って中毒が起きたという事例もあります。シキミの実は絶対に口にしてはいけません。
シキミが仏事で使われることが多いのはなぜ?
シキミは埋葬方法が土葬だった時代から、仏事の際に使われていました。それはシキミが強い香りと毒をもっているからです。この香りは動物が嫌う臭いであるため、土葬した遺体を掘り返されないように、動物が嫌う香りや毒をもったシキミが植えられていました。
また、シキミの香りで腐臭を消す役割もありました。そのことからはじまって、今でも仏事にも使われているのです。
シキミは庭木・生垣として活用するメリットもある
シキミは枝葉が密に伸び、芽もよく出るため、庭木に向いています。また、刈り込みにも強く、樹形が乱れにくいため、生垣として育てるのもおすすめです。3~4月には白くて可憐な花を楽しめるのも魅力です。
シキミの剪定・育て方に迷う場合はプロに相談しよう
シキミは猛毒があるため扱いに注意が必要です。また、育て方や剪定の方法にもコツがいります。毒に触れるのが怖いという方や、剪定を正しくおこなう自信がないという方は、剪定のプロに任せてみるのもひとつの手段です。
また、シキミについた害虫に悩まされているという方も、業者に適切な対策をしてもらえば安心です。シキミの剪定でお悩みがあれば、いつでも剪定お助け隊までご連絡ください。剪定の知識と経験をもつ業者をご紹介させていただきます。
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