ツキヌキニンドウの剪定・誘引|花を美しく長く楽しむためのお手入れ

ツキヌキニンドウは枝が伸びやすいため、剪定の経験があまりない方でも、切りすぎて失敗してしまう心配はありません。また、基本的な剪定方法にくわえて、ちょっとした剪定のコツをマスターすると、ツキヌキニンドウのキレイな花をよりいっそう楽しめます。
この記事では、ツキヌキニンドウの基本的な剪定方法から剪定のコツだけでなく、ツキヌキニンドウをフェンスやアーチなどにからみつけて、よりおしゃれに仕立てる方法もご紹介します。ツキヌキニンドウを育てている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
【ツキヌキニンドウ】剪定の目的・時期・方法
ツキヌキニンドウはつる植物であり、成長する力が強いので、枝がどんどん伸びていきます。そのため、ツキヌキニンドウは定期的に剪定する必要があります。ツキヌキニンドウの剪定には、枝が伸びすぎないようにコントロールするだけでなく、ほかにもうれしい効果があります。ここでは剪定のメリットについてみていきましょう。
ツキヌキニンドウを剪定するメリット

ツキヌキニンドウの剪定には、伸びすぎた枝や弱った枝を切り落とし、ほかの枝に栄養が行きわたりやすくするメリットがあります。また、ツキヌキニンドウは切った箇所から伸びた新しい枝に花芽をつけるため、花を咲かせやすくするねらいもあります。
さらに、剪定によって枝同士の風通しがよくなり、湿気を好む病気や害虫をよせつけにくくする効果もあります。このように、ツキヌキニンドウの剪定にはいくつもメリットがあるため、定期的に剪定することをおすすめします。
ツキヌキニンドウの剪定時期
ツキヌキニンドウの剪定時期は、1月から2月ごろ、花芽が伸びてくる前におこないます。それは、花芽が伸びてから剪定してしまうと、誤って花芽を落としてしまい、花が咲かなくなってしまうからです。ツキヌキニンドウの剪定は、花芽が伸び始める春までに終わらせるようにしましょう。
基本的な剪定方法
ツキヌキニンドウの基本的な剪定方法は、枝を短く切って樹形を整える「切り戻し」というやり方です。切り戻しをすることによって、切り落とした箇所から元気な枝が伸びてきます。切り戻しには、強剪定と弱剪定があります。強剪定は株元ちかくの箇所で切り落としますが、弱剪定は枝先のほうを切り落とします。
【ツキヌキニンドウ】剪定と誘引のコツ・注意点
さきほど、ツキヌキニンドウの基本的な剪定方法を解説しましたが、ここでは、ツキヌキニンドウの花をより楽しむための剪定のコツ・注意点をご紹介していきます。また、つる植物であるツキヌキニンドウをいかし、おしゃれな庭づくりをするための仕立てかたについても触れますので、参考にしてみてください。
花を楽しむための剪定のコツ・注意点

さきほど、切り戻し剪定には強剪定と弱剪定の2種類の方法があることをご紹介しましたが、花を楽しみたい方は弱剪定よりも強剪定がよいでしょう。それは、深く切り落とした枝のほうが、剪定後に枝を伸ばす勢いが強くなり、花芽が付きやすいからです。
また、剪定で注意が必要なポイントは、強剪定と弱剪定どちらかの方法に決めて剪定をすることです。なぜなら、両方の方法で剪定してしまうと、全体的な花付きにばらつきが出てしまうからです。花をたくさん咲かせたい方は強剪定で、そうでない方は弱剪定で剪定するようにしましょう。
花を楽しむための仕立てかた
ツキヌキニンドウの花をより楽しむ仕立てかたとして、バラのようにフェンスやアーチなどに絡みつける方法があります。フェンスやアーチを用いると、目線が高い位置で花を観賞できるため、お庭が明るく華やかな雰囲気になります。フェンスやアーチを用いて仕立てるには、次の項目で解説する誘引作業が必要です。
枝を絡みつけるための誘引作業
ツキヌキニンドウは枝が伸びるスピードが早い植物ですが、枝が自分で絡みつこうとする性質は強くありません。そのため、ツキヌキニンドウをフェンスやアーチなどに絡みつけるには、人の手で巻き付きを手伝ってあげる、誘引作業が必要です。
誘引作業は、春から秋にかけて、枝がよく伸びる時期におこないます。理想とするイメージに近づくよう、伸びてくる枝を麻ヒモなどでフェンスやアーチにくくりつけます。そこからさらに伸びてくる枝を、また次の方向に向けてくくりつけ、その作業を繰り替えしていきます。
誘引した枝を剪定する際には、フェンスやアーチにしっかり巻き付いている部分を残すようにしてください。まだしっかり巻き付いていない部分を切り落としてしまうと、せっかく誘引した枝が、フェンスやアーチからはなれてしまいます。フェンスやアーチを用いて仕立てる場合は、理想とするイメージを意識しながら剪定しましょう。
ツキヌキニンドウの花を長く楽しもう~基本のお手入れ・育て方~
ツキヌキニンドウを健康に育てて花を楽しむためには、日々のお手入れはかかせません。ここでは、ツキヌキニンドウの特徴やお手入れ方法をご紹介していきます。これまでツキヌキニンドウを育ててきた方も、新しく知るポイントがあるかもしれないので、ぜひご覧ください。
ツキヌキニンドウを育てる環境

ツキヌキニンドウは日当たりがよい場所を好みますが、午前中に日光が当たれば十分です。鉢植えで育てている方や、これから新しくツキヌキニンドウを育てようという方は、日当たりがよい場所で管理しましょう。
基本的なお手入れ
ツキヌキニンドウの基本的なお手入れは、水やりと肥料やりです。地植えの場合、自然にふる雨で十分なため、水やりは不要です。しかし、乾燥しやすい夏場には、1日1回朝か夕方に水やりをしたほうがよいです。昼に水やりをすると、水滴がレンズになって葉を傷めるおそれがあるからです。鉢植えの場合は、土が乾かないように様子をみながら水やりをしましょう。
肥料については、枝が勢いよく伸びる5月ごろから7月ごろまでの3か月間程度、月に1回肥料を与えると元気に育ちます。与える肥料は、効き目がおだやかな化成肥料がよいです。
ツキヌキニンドウの冬越し
ツキヌキニンドウは寒さに強いため、冬越しのための対策はとくに必要ありません。また、ツキヌキニンドウは常緑性の樹木ですが、極めて寒い地域では冬に葉が落ちることもあります。しかし、春になるにつれ寒さがやわらげば、また緑の葉が戻ります。
ツキヌキニンドウの増やしかた
ツキヌキニンドウの花をもっと楽しみたい方は、「挿し木」で木を増やしてみてはいかがでしょうか。挿し木は7月か8月におこないます。挿し木に使う枝は、春に伸びた新しい枝のうち、じょうぶなものを選びましょう。
挿し木にする枝は、用土に植える部分の葉を取り除き、切り口を1時間ほど水につけておきます。その後、こまかい赤玉土と鹿沼土を含んだ土に挿し、育てます。苗木として育ってきたら、植え付けをしましょう。
植え付けは3月から4月ごろ、あたたかくなってきた時期におこないます。地植えの場合は土を根鉢2個分ほどの深さに掘り、腐葉土を3割ほどまぜて植えます。鉢植えの場合は、赤玉、腐葉土、鹿沼土などを含む土を使いましょう。
まとめ
ツキヌキニンドウは枝が伸びるスピードが早いため、剪定しすぎて成長が悪くなってしまう心配はありません。また、花芽が伸びる前の1月から2月ごろに剪定すれば、誤って花芽を落として花が咲かなくなるといった失敗をするおそれはありません。
ツキヌキニンドウの剪定は、切り戻し剪定で枝を切り落とします。花をたくさん咲かせたい方は、切り戻し剪定の方法のひとつである強剪定で、株元ちかくの箇所で枝を切り落とすと効果的です。ツキヌキニンドウの花をより楽しむ方法として、フェンスやアーチなどに枝を麻ヒモでくくりつけ絡みつかせる仕立て方もあります。
ツキヌキニンドウを元気に育ててきれいな花を観賞するためには、日々のお手入れの継続が大切です。適度な水やりや、成長時期の肥料やりなど、ツキヌキニンドウの特徴にあわせたお手入れをしてあげましょう。
ツキヌキニンドウなど、庭木の剪定を自分でやるのが難しい方や、育てかたでお悩みの方は、プロである造園業者や植木屋に相談してみてはいかがでしょうか。業者に依頼する際には、実績の高さやクチコミの評判などに注目して、信頼できる業者を選びましょう。
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