カリン剪定|高木を自分で切るには?適期と手入れをしないリスク

カリン剪定|高木を自分で切るには?適期と手入れをしないリスク

のど飴などによく使われているカリンは、庭木として育てられることも多く、人気のある植物です。大きいものは6~8メートルほどにまで成長する高木で、定期的に剪定をおこなわなければ、カリンの実が実っても手が届かず収穫できない状態になります。

本コラムでは、カリンの剪定方法と、剪定をおこなわないことで考えられるリスクと対処法を解説します。また、収穫したカリンの実の活用法もご紹介しますので、実がなったときの参考にご覧ください。

カリン剪定|高木の場合と通常時の正しい手順

何も手入れをしないで育てていると手が届かないほど大きくなってしまうカリンの剪定は、せっかくできた実を無駄にしないでしっかりと収穫するためには欠かせない作業です。必要な道具をそろえて、正しい方法で剪定をおこないましょう。

また、剪定作業は業者に依頼することもできます。その際の費用相場もご紹介しますので、業者に依頼する際の参考にしてください。

高木の剪定で便利な道具

高木の剪定で便利な道具

カリンはこまめにお手入れをしていないと樹高が高くなる樹木です。通常の剪定に必要な道具に加えて、高木の剪定に便利な道具を用意しましょう。

・植木バサミ
グリップがリングの形をしているハサミで、細い枝を切るのに使用します。刃先が細くなっているので、樹形を整える微調整にも使えます。

・剪定バサミ
バネのついたグリップを握って使うハサミで、太めの枝を切るのに使用します。太い枝をしっかりとおさえて切れるように、2枚の刃が異なる形をしています。

・剪定のこぎり
片手で使える小型ののこぎりです。剪定バサミで切れないような太い枝や幹を切るのに使用します。

・刈込バサミ
長い棒状の柄がついたハサミで、樹形をつくるときに使用します。刃が厚く長いので、一気に枝を切るのには向いていますが、細かい作業には不向きです。

・高枝切りバサミ
長い柄の先に、剪定バサミのように形の異なる2枚の刃がついたハサミです。脚立を使用することなく、地面から高い場所の枝を落とすことができます。ただし、刃先が持ち手から遠い場所にあるので、枝の様子がわかりにくく、細かい作業には不向きです。

・脚立
高木の剪定の際に使用します。枝を近くで目視しながら剪定できるので、高所でも細かい作業ができますが、足場の安定した場所でしか使うことはできません。

カリンの剪定方法

カリンは、幹から伸びる枝の、根元近くに伸びる太く短い枝に実がなります。そのため、カリンの剪定は空に向かってまっすぐ伸びる枝を切って、太く短いしっかりとした枝を残すことを目的としています。

剪定が必要なのは基本的に上部の枝なので、樹高が高くなっている場合は、上部の枝先が見にくいので、誤って太い枝を切ることがないように注意しましょう。

深い剪定をおこなう時期は12~2月です。この時期はカリンの落葉期で、枝の状態が見やすく、木の成長もゆるやかなので、剪定後すぐに樹形が崩れる心配もありません。

手順としては、まず長く伸びている枝の根元から3分の2を切ります。こうすることで、残った3分の1のなかのより短い枝に実がつきやすくなるのです。そのほか、枝が密集している部分は、太い枝を厳選して残し、比較的細い枝を根元から切ってバランスを整えましょう。

また、7月ごろに枝の様子を見て、長く伸びすぎていると感じる枝があれば、5~6枚ほど葉を残して、伸びている枝を切りましょう。

プロに依頼するといくらかかる?

剪定を業者に依頼した場合、費用相場は剪定をおこなう木の大きさで判断します。

  • 3メートル未満なら3,000~5,000円
  • 3~5メートルなら6,000~9,000円
  • 5~7メートルなら15,000~20,000円

上記に当てはまらない7メートルを超える大きさの木は、多くの業者が別途見積りという対応をとっています。

また、剪定する木が足場の不安定な場所や人がとおるのも大変な場所に生えている場合は、プロでも難しい作業になります。作業の難易度が高いと、安全に作業をおこなうことが困難なので、そのぶん費用が高くなることもあるでしょう。

しかし、難易度が高くても、カリンの適切な剪定はおこなえます。自分で剪定をおこなうのが不安な方は、無理せず業者に任せましょう。弊社では、費用の見積りを無料でおこなっています。複数の業者の見積りを比較して検討することもできるので、サービス内容と費用にご納得いただいたうえでの依頼が可能です。

剪定せず放置するリスクと発生しやすい病害虫

カリンの剪定をしないと、樹高はどんどん高くなり、剪定や実の収穫ができなくなることはもちろん、ほかにも発生するおそれのあるトラブルがあります。

カリンの剪定をせずに放置するとどのようなトラブルが発生するのかと、ここでは発生したトラブルに対する適切な対処法をご紹介します。剪定をおこなっている方でも覚えておいて損はないので、もしものときのための知識としてご覧ください。

剪定をしないとどうなる?

剪定をしないとどうなる?

剪定の目的は、樹高の管理だけではありません。木を放置して伸びる枝は、上にも横にも広がります。これまでバランスよく成長していたとしても、剪定を怠ると日あたりのよい場所の枝や太い枝ばかりが成長し、樹形が乱れてしまうのです。

それを防ぐために、剪定で適度に枝の数を減らして枝の内側に隙間をつくり、幹への日あたりや風とおしをよくします。

また、日あたりや風とおしが悪くなると、成長のバランスが崩れるだけでなく、害虫が発生しやすくなります。害虫は暗い場所や湿度の高い場所を好むので、人目につきにくい内側の枝は害虫の棲みかにぴったりの空間になってしまうのです。

害虫が棲みついてしまうと、木の栄養が吸い取られ、カリンの実がならなくなるおそれがあります。適度な剪定で害虫の発生を防ぎましょう。

病害虫の発生にも注意!

日あたりや風とおしの悪さは害虫発生の原因になります。ですが、そもそもカリンのような果実のなる木は、甘い香りに害虫が寄り付き、害虫の被害が出やすいのです。

とくにカリンに被害をおよぼすのが、アブラムシとシンクイムシです。アブラムシは、新芽や葉の裏に寄生し、葉の栄養を吸い取ります。数が少なければ葉が傷むだけですが、被害が広がると光合成をおこなえる葉が減り、木の成長の妨げになります。

シンクイムシは、カリンの実を食い荒らします。むき出しの状態の実は簡単に食われてしまうので、袋掛けをしてシンクイムシが入り込まないよう対策をしましょう。

もし発見してしまったら……対処法は?

もしもカリンの木に害虫の姿があったら、すぐに殺虫剤をまいて駆除しましょう。ただし、一度まいただけでは、その場にいる害虫にしか効果がないので、定期的に殺虫剤をまいて予防するとよいでしょう。

カリンの成長をおびやかす病害虫被害は、剪定不足が大きな原因です。枝が増えると内側の枝の様子は見えにくく、隙間がないために風とおしが悪くなります。殺虫剤や殺菌剤での対処もできますが、まずは定期的に剪定をおこなって、病害虫被害の発生しにくい木に育てましょう。

「木が大きくて自分で剪定できない」「忙しくて剪定している時間がとれない」という方は、プロに任せて手間をかけずにカリンの剪定をおこないましょう。

業者選びも、弊社にご相談いただければ、時間はかかりません。お悩みの状況をお聞きして、業者のご紹介をおこないます。相談窓口は24時間無料で対応していますので、いつでもお電話ください。

収穫後のカリンを上手く活用する方法

日ごろのお手入れや剪定をしっかりとおこなえば、カリンの実つきがよくなります。カリンの実はさまざまな方法で活用することができるので、ここで簡単に実践できるカリンの実の保存方法から活用法までをご紹介します。

カリンの保存方法って?

カリンの保存方法って?

カリンの保存方法は、新聞紙などでくるんで冷暗所に置いておくだけです。冷蔵庫に入れる必要はありません。また、置いておく期間についてですが、収穫したカリンンが未熟な場合は、実の全体が黄色く熟し、甘い香りが感じられるようになるまで置きましょう。

カリンの食べ方は豊富!

カリンの実は、生では食べられません。実が固くて渋みがあるので、とても食べられるようなものではないのです。加熱したり漬け込んだりして食べましょう。ここでは、代表的な3つの食べ方をご紹介します。

・カリン酒
カリン酒は、カリンと氷砂糖とホワイトリカーという香りや味の薄い焼酎を使ってつくります。カリンを水洗いして水気をとったら、厚さ5ミリメートルほどの輪切りにして大きめのビンに入れます。このとき、カリンと氷砂糖を交互に入れるようにしましょう。

最後にホワイトリカーを入れて、冷暗所で半年~1年保存したのち、カリンを取り出して完成です。

・シロップ
カリンシロップは、カリン酒をさらに加工してつくります。加工といっても、加熱してアルコールを飛ばすだけです。カリンを取り出して液体だけの状態になった、完成品のカリン酒を煮てつくりましょう。

・はちみつ漬け
はちみつ漬けは、カリンとはちみつのみでつくります。水洗いして水気をとり、厚さ5ミリメートルに切るところまではカリン酒と同じです。そのあとは、大きめのビンにカリンを入れて、そのカリンをすべておおい尽くすようにたっぷりのはちみつを入れます。

あとは冷暗所で保存したのちカリンを取り出すのですが、保存期間がカリン酒より短く、約2ヵ月で完成します。

カリンには薬用成分もある

カリンには、アミダグリンという成分が含まれています。咳止めやのどの炎症を抑える効果がある成分です。カリンののど飴をよく見かけるのは、この効果があるからでしょう。

ほかにも、免疫力を上げて風邪予防にもよいビタミンCや、疲労回復に効果のあるクエン酸など、さまざまな栄養素が含まれています。

芳香剤としても活躍

カリンは、栄養素が豊富なだけでなく、香りがよいのも特徴です。この香りを楽しみたいがために、芳香剤として車に置くなどすることもあります。

ただし、カリンの実をそのまま置いておくと、実の表面がべたついているので、置いている場所にべたつきが残るおそれがあります。敷きものをするなど工夫して利用しましょう。

さまざまな食べ方や効果が楽しめるカリンの実は、正しい剪定あってのものです。定期的な剪定を怠らず、しっかりとお手入れをおこないましょう。

成長して大きくなりすぎてしまったカリンの剪定は、自分でおこなう必要はありません。業者に任せて楽に剪定し、きれいにカリンを実らせ、収穫した実をさまざまな方法に利用して楽しみましょう。

剪定業者は全国各地に数多く存在します。どこに依頼したらよいのかわからない方もたくさんいるでしょう。そんなときは弊社にお問い合わせください。迅速に対応可能な業者をご紹介します。

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