ブドウの剪定は初心者には難しい?ポイントをおさえて甘い実を作ろう

ブドウは人気の果物のひとつですが、剪定をはじめとしたお手入れ方法はあまり知られていません。「インターネットで調べてもよくわからない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
木はお手入れ方法を間違えると、病気にかかったり弱ったりして、衰弱してしまいます。そんな事態を避けるために、正しい剪定方法を学んで、ブドウの木を育てましょう。今回は、ブドウの剪定やお手入れの方法を紹介します。
目次
ブドウの剪定方法や時期をわかりやすく解説!
ブドウの剪定には正しい方法や時期があり、それを無視してしまうとブドウの木が弱ってしまうおそれがあります。正しい知識を身につけて、ブドウを守りましょう。
ブドウの剪定時期はいつがよい?

ブドウは、1~2月に剪定するのがよいとされます。理由としては、冬の時期は葉が全て落ちて枝の成長具合が見やすいからです。
また春が近づく頃に剪定をおこなうと、切ったときに樹液が流れ出します。樹液が流れ出してしまうと、ブドウは弱ってしまうため、剪定は避けたほうがよいでしょう。
剪定方法は年数によって違う!
ブドウの木の剪定方法は、年数によっても違ってきます。年数に合わせて、適切な剪定方法をおこないましょう。
・1年目の剪定方法
1年目は高さを調整して、株の成長を促していきましょう。地植えの場合は地面から60cmのところで水平にカットし、鉢植えで育てている場合は地面から30cmの高さで切りましょう。
・2年目の剪定方法
2年目は枝が十分に伸びてきている時期なので、誘引をしていきましょう。誘引をする際に弱々しい枝や葉を剪定して取り除いていきます。
地植えの場合はフェンスを使用したり支柱を刺したりして、木に添えられるものを作ります。また鉢植えの場合は、鉢のふちに支柱を刺して、支柱に針金のようなものを輪っか状にくくりつけましょう。
・3年目以降の剪定方法
3年目以降は、品種に応じた剪定方法をおこないます。剪定の種類については、事項で詳しく説明させていただきます。
ブドウの剪定の種類について
前項でもお話しした3年目以降の剪定方法ですが、品種によってもやり方が違うのです。その方法は「短梢剪定」「中梢剪定」「長梢剪定」「二芽剪定」があります。
・短梢剪定
マスカットベリーAやシャインマスカットは、この剪定方法を利用しましょう。前年に成長した目の中で2芽だけ残して、残りの芽はカットしていきます。こうすることで、年々2芽ずつ増えていき、実も増えていくことになります。
・中梢剪定
母枝に4~5くらいの芽を残してカットしましょう。樹木の勢いが強いナイアガラなどの品種はこの剪定方法を使用します。開花手前で摘み取ることで、養分が新しい梢だけにいくのを防ぐことができます。
・長梢剪定
デラウエア・甲州などの品種の木に用いられる剪定方法です。4~6芽くらい残して剪定しましょう。巨峰など場合は、7~8芽くらい残して剪定しましょう。
しかし、長梢剪定は角度によって樹勢を調整する必要もある非常に難しい作業なので、業者に剪定してもらう方がよいでしょう。
・二芽剪定
2芽だけ残して、3芽以上剪定する方法です。剪定するさいは、一番根元の1芽を数に入れないようにします。新芽を出したいときに有効な剪定方法です。
寒い時期の剪定は嫌!そんな時はどうする?
ブドウの剪定に適した時期は1~2月です。しかし、下手に剪定をすると枯らしてしまうかもしれません。また、高齢者の方が寒い中でやる場合、脳出血や脳梗塞のおそれがあります。
真冬の剪定に抵抗のある方は、業者に依頼をしましょう。業者が正しい知識で作業するので、剪定しすぎたり大事なところが剪定されていなかったりなどのミスが防げるでしょう。
ブドウのお手入れは剪定だけじゃない!
ブドウのお手入れは、剪定だけで終わりというわけではありません。さまざまなお手入れをおこなうことで、ブドウがしっかりと育っていきます。この項目では、剪定以外のブドウのお手入れについてまとめました。
剪定したあとは、切りっぱなしではダメ!

ブドウに限った話ではありませんが、剪定後は傷口に癒合剤を塗るなどして芽傷処理をおこないましょう。傷口から雑菌が入るのを防いだり、水や養分が出ていくのを防いでくれたりしてくれます。
水や肥料も大切!
水や肥料は、木にとっては大切な栄養分です。足りなくてもあげすぎても、木を枯らしてしまうおそれがあります。適切な頻度で水やりをおこなうようにしましょう。
ブドウは基本的に、水やりは必要ありません。鉢植えの場合は、土の表面が乾いていたら、水をあげましょう。与える水の量は、鉢植えの底の穴から水が流れ出てくる程度です。庭植えの場合は、夏に雨が降らない日が続いたときに水やりをします。
肥料の与え方も水やりと同様に庭植えと鉢植えで少し違ってきます。庭植えで植え付ける場合は、10月の終わりごろと3月に化成肥料と堆肥を与えて、ブドウの発育を止めないようにします。
鉢植えに植え付ける場合は、発育を止めないために施す元肥として、有機固形肥料を2月に与えましょう。6月・9月になったら、効果が長期間持続する緩効性化成肥料を生育状況に応じて追加で与えます。
植え替えはどうやればいいの?
鉢植えで育てている場合、寝詰まりを防ぐために植え替えをおこなう必要があります。植え替えは2~3年に1回はおこないましょう。時期は、葉が落ちて休眠中である11~3月にやると、株への負担が少なくなるのです。
植え替えの方法としては、まず新しい鉢の準備をしておきます。土は水はけのよいもの、鉢は十分な大きさであるものを用意しましょう。準備ができたら、次は実際に植え替えをおこなっていきます。現在使用している鉢から苗を丁寧に抜き、新しい根の発生を促進させるために、古い根からカットしていきます。カットする長さは、植え替える鉢の大きさに合うようにしましょう。
そのあとは、新しい鉢の土の上に、苗の根がむき出しになる状態で置きましょう。根に土を被せていき、水やりをおこなったら植え替えの作業は終了です。
ブドウのお手入れは大変!そんなときは業者に依頼しよう
ここまでブドウの剪定方法やお手入れを説明しましたが、自力でのお手入れは労力がかかり、不可能なものもあります。そんな時は、気軽に業者に依頼しましょう。
自力の剪定はデメリットだらけ?

ブドウに限らず、木の剪定は高所での作業になります。お年寄りや体の不自由な方では難しいほか、健常者の方でも転落や落ちてきた木の枝による事故のおそれがあるのです。
また、ブドウの剪定にふさわしい時期は1~2月です。寒い中での作業は体力や集中力を奪われる以外に、雪が積もる地域や時期は事故につながるおそれがあるでしょう。
難しいことは業者に任せよう!業者に頼るメリットは?
業者に頼る一番のメリットは、難しい剪定でもより確実におこなってくれるところでしょう。これまでの知識と技術をもとに、切りすぎや切り込みの甘さもなく、剪定をおこなってくれることが期待できます。
また剪定後の消毒のほか、活力剤の散布や害虫駆除、鉢の植え替えなど木のお手入れを一括で受け付けてくれる業者もあります。定期的に手入れを受け付けてくれる業者もありますので、長く木の面倒をみてくれるのです。
業者選びのポイントと費用の相場は?
業者選びのポイントとしては「剪定後のアフターサービスはしっかりしてくれるか」「依頼から到着まで長い時間がかからないか」「どんなサービスをしてくれるか」などが重要になってきます。
業者のホームページを見て料金やサービスを確認するほか、口コミサイトなどを見てサービスを受けた人の声も聞いてみるのも手です。ただし口コミサイトは、人によって評価の基準が異なるため、参考程度にとどめておきましょう。
相場は業者やオプションによっても違いますが、3m以内だとおよそ3,100円、3~5mだとおよそ6,700円、5~7mだとおよそ17,000円になります。 7m以上だとこれ以上の値段になるでしょう。
業者選びに迷ったら、弊社にご相談ください。お客様のお悩み合わせて業者を紹介させていただきます。
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