ラベンダーのお手入れ方法をご紹介!育てかた・剪定・増やしかた
ラベンダーには定期的な剪定が必要です。なぜなら、ラベンダーは湿った環境を嫌うため、葉が生い茂っていると枯れる危険があるのです。
しかし、ラベンダーを育て始めたばかりの場合、具体的な剪定方法が知らないという人もいることでしょう。知らないまま、なんとなく剪定をしてしまうと、剪定が原因で枯れてしまうこともあるため要注意です。
そこで、今回は正しいラベンダーのお手入れ方法についてご紹介します。また、ラベンダーの増やし方もご説明するので、ぜひ参考にしてみてください。正しい育て方と増やし方を知ることで、ラベンダーを長く楽しめるでしょう。
目次
ラベンダーのお手入れには剪定が必要!
ラベンダーを健康に保つには、定期的に剪定をすることが大切です。ラベンダーの剪定は2種類あり、それぞれ適切な時期と方法でおこないます。以下では、ラベンダーのお手入れの一環である剪定方法についてご紹介します。
ラベンダーは湿った環境が嫌い
ラベンダーは湿度の高い環境を嫌います。そのため、長く湿度の高い環境に置かれ続けると、弱るおそれがあるのです。
とくに、剪定をしていないラベンダーは、株の内部の湿度が上がりやすいとされています。剪定をせずにいると、枝の数が増えて風通しを悪くするため、ラベンダーの内部が湿ってしまうのです。そのため、定期的に剪定して風通しをよくし、適度に乾燥させましょう。
ラベンダーの基本的な剪定方法
ラベンダーの基本的な剪定は、花が咲き終わってからの9~12月までの間におこないます。なぜなら、ラベンダーは開花までは成長力が強く、剪定をしてもすぐに生えてくるからです。そのため、花後で成長が遅くなる時期に剪定をすると、すぐに茎が伸びてしまうのを防げるでしょう。
ラベンダーの剪定では、おもに茎の剪定をおこないます。茎の剪定をする際は、地面に近い部分を切っていきましょう。土の近くに茎が集まっていると、湿気がこもりやすいのです。そのため、茎の付け根から剪定していき、地面近くの茎を減らしていきます。
また、茎が密集していると、ラベンダーの内部まで空気がこもってしまうおそれがあります。そのため、適度に全体の茎を取り除くことで、茎同士の間隔をあけましょう。枝を間引く際、枯れ茎があれば一緒に取り除いてください。
さらに、ラベンダーには花の剪定も必要になります。花が色あせて枯れたら、花の付いた茎を剪定しましょう。剪定をしても、切り口より下に芽が残っていれば、翌年も成長してくれるのです。
また、花が咲いているうちに、収穫もかねて剪定をするのもおすすめです。花はそのまま花瓶の中で育てたり、ドライフラワーにして飾ったりすることで、見た目や香りを楽しめるでしょう。
ラベンダーには「強剪定」も必要
ラベンダーには、普通の剪定のほかに「強剪定」が必要になります。強剪定とは、茎を多めに剪定する方法です。
ラベンダーの強剪定は、6月の梅雨前におこないましょう。梅雨後の湿気に弱いため、茎が生い茂っていると枯れる原因にもなります。そのため、梅雨の時期に向けて剪定をすることで、蒸れを防止できるのです。
ラベンダーの強剪定は、おもに枯れてしまった茎や長く伸びすぎた茎を、根元近くからすべて剪定します。不要な茎をすべて取り除くことによって、全体的な数を減らすことができるでしょう。
強剪定のタイミングに注意
ラベンダーの強剪定は、庭や鉢植えに植え付けてから2年目におこないましょう。1年目は、まだ根が土に定着していないため、剪定のダメージに弱いのです。そのため、強剪定によって枯れるおそれがあります。
しかし、強剪定をしないまま放っておくと、茎部分が木のように変化する「木質化(もくしつか)」という現象が起こることもあります。木質化すると花や葉を付けなくなるため、最終的には枯れるおそれもあるのです。そのため、植え付けて2年目以降からは、毎年強剪定をおこないましょう。
ラベンダーのお手入れの基本とよくあるトラブル
ラベンダーは剪定のほかにも、日常的なお手入れをおこなうことも大切です。とくに、ラベンダーはトラブルが起こると、花が咲かなくなることがあるのです。そこで、以下ではラベンダーのお手入れの方法についてご説明するので、育てる際にお役立てください。
ラベンダーってどんな植物?
ラベンダーは緑色の葉に、鮮やかな紫の花が特徴的です。一見は草花のように見えますが、じつは低木の仲間なので、大きくなるにつれて根元が木のように固くなります。
また、化粧品や入浴剤に「ラベンダーの香り」と記載してある商品が世の中に多く出回っているように、ラベンダーは独特の甘い香りから香料にも利用されます。さらに、ハーブとしても楽しめるため、料理や飲み物に入れて味わうことも可能なのです。
ラベンダーの育て方
ラベンダーの育て方では、おもに水やりと肥料やりが大切になります。とくに、ラベンダーは庭植か鉢植えかで育て方に違いがでてくるため、ご自身のラベンダーに合った方法でおこないましょう。そこで、以下では水やりと施肥の方法についてご紹介します。
・水やり
ラベンダーの水やりのタイミングは、茎や葉が下向きになったときです。また、茎の状態を見てわからない場合は、土の表面が乾燥していないか確認してみましょう。土が湿っていなければ水を与えてください。
ただし、梅雨の時期になったら、鉢植えは雨の当たらない場所に移動させておきましょう。鉢植えのラベンダーは、雨に当たり続けると根腐れを起こす危険があるのです。また、水を与えすぎても、根腐れの原因になります。
根腐れを起こすと、土の表面にカビが生えたり、株が弱ったりして、最終的には枯れてしまいます。そのため、屋内で保管しながら、土の表面が乾かない程度に水をあげて育ててください。
・肥料
ラベンダーの肥料は、おもに植え付け前と毎年の春に与えます。ラベンダーを植え付ける前には、土に有機肥料を混ぜ込みましょう。有機肥料は効果が長続きするうえ、土中で豊富な栄養を作るため、長期間ラベンダーの根に栄養を与えることができるのです。
植え付け後は、毎年の春に化成肥料を与えます。ラベンダーは初夏に花を咲かせる際、膨大なエネルギーを消費するからです。そのため、開花後に弱らないよう、春のうちに栄養をたくさん与えておきましょう。
ただし、鉢植えの場合は春と秋に肥料を与えてください。鉢植えはスペースが限られているぶん、土の量が庭植より少ないため、土から吸収できる栄養が少ないのです。
ラベンダーの病害虫
ラベンダーを育てていくうえでは、病気や害虫に注意しましょう。基本的に病気や害虫に強いラベンダーですが、いちど発病したり寄生されたりすると、枯れるおそれがあるのです。そのため、ラベンダーに付きやすい病害虫を知り、事前に予防をしましょう。
・病気
ラベンダーに発生する病気には、うどん粉病があります。うどん粉病は葉の表面に白いカビが発生する病気です。白いカビが光合成を阻害するため、植物が枯れる原因になるのです。うどん粉病は湿った環境で発生しやすいため、定期的にラベンダーを剪定して予防しましょう。
・害虫
ラベンダーは春になると、アブラムシが発生しやすくなります。アブラムシは無数のコロニーで植物に寄生し、樹液を吸って弱らせる被害を出すのです。
そのうえ、アブラムシは繁殖力が強いため、放っておくと周辺の植物にまで寄生し、被害を拡大させます。アブラムシを予防するなら、事前に防虫剤をまいておきましょう。
ラベンダーの花が咲かないときは
ラベンダーを育てていると、「しっかり育てていたのに花が咲かない」といったトラブルが発生するかもしれません。花が咲かない原因には、病気や害虫によるラベンダーの衰弱が考えられます。そのため、病害虫が発生していたら、殺菌剤や殺虫剤をかけて対処しましょう。
また、花が咲かない原因が、剪定方法の場合もあります。伸びすぎた茎を剪定する際、茎の一部が残っていると、再び生え直るのです。そのため、全体的な栄養が分散され、開花するための養分が残らなかったと考えられます。伸びすぎた枝を間引くときには、茎の付け根からしっかりと剪定しましょう。
お庭を鮮やかに!ラベンダーの増やしかた
ラベンダーが好きな人は、数を増やして庭を彩りたいと思うかもしれません。ラベンダーは剪定した茎を使って、繁殖させることができます。そのため、増やし方と、繁殖後のラベンダーのお手入れ方法を知ることで、うまく繁殖させられるでしょう。そこで、以下ではラベンダーの繁殖方法についてご紹介します。
ラベンダーは「挿し木」で増やそう
ラベンダーは茎を収穫することで、挿し木として繁殖させることができます。挿し木とは、植物の枝や茎を苗として育てることで、株数を増やす繁殖方法です。そこで、以下では挿し木の手順についてご紹介します。
- 今年に生えてきた若い茎を、10センチ前後の長さで収穫する
- 切り口を30分ほど水につけておく
- 待っている間に鉢植えを用意し、鉢底石を入れて通気性をあげる
- 鉢底石の上に園芸用の土を入れておく
- 30分経ったら、切り口に発根剤を塗る
- 用意していた土に、茎を半分まで挿す
- 日当たりのいい場所に置いて、1日に1回は水やりをする
- 1週間ほど経って軽く引いてみる。引いて簡単に抜けなければ成功
挿し木に使う茎は、切り口が斜めになるようにカットしましょう。切り口が斜めになっているほうが、水をよく吸って根を出しやすいのです。
ラベンダーを植え付けるには
発芽したラベンダーは鉢植えや庭に植え付けます。ずっと同じポットの中で育てていると、小さなポットの中に根が密集して弱るおそれがあるのです。そのため、さらに広い鉢に植え替えるか、庭へ植え付けましょう。
鉢植えに植え付ける際は、鉢に鉢底石を敷いておき、その上から赤玉土や鹿沼土といった水はけのいい土を乗せましょう。鉢の3分の1ほどの高さまで土を入れたら、ラベンダーの株を新しい鉢に入れます。株元が隠れるまで土を追加したら、日当たりのいい場所で育てましょう。
ただし、鉢植えの場合は何度も植え替えをしないよう、あらかじめ大きな鉢の中で育ててください。ラベンダーは植え替えによるダメージに弱いため、何度も植え替えると弱るおそれがあるのです。
庭植にする場合は、土の中の小石を取り除いてから、植え付けたい場所に赤玉土や鹿沼土を混ぜます。そして、鉢植えのラベンダーを植え替えたら、土をかぶせて育てましょう。
お手入れが大変だと思ったら
ラベンダーを増やすことによって、庭を華やかにできます。しかし、そのぶんラベンダーの量も増えることになるため、お手入れが大変に感じるかもしれません。
自力で手入れをするのが難しいと感じたら、業者に依頼をして代行してもらうのがおすすめです。プロにお手入れをしてもらうことによって、ラベンダーを長く楽しむことができるでしょう。また、自力でおこなう時間や手間を省くこともできるのです。
しかし、どうやって業者に依頼をしたらいいか、わからない人もいらっしゃることでしょう。もし業者依頼で不安があるときは、ぜひ弊社へご連絡ください。
弊社は加盟店の中から、お客様の要望に合った業者をご紹介させていただきます。そのため、お客さまが自力で業者を探す手間もかからないでしょう。弊社では24時間無料でお電話を受け付けていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
ハーブや鑑賞用の花としても利用できるラベンダーは、湿度の高い環境を嫌います。そのため、空気がこもらないよう、毎年の秋に剪定をする必要があるのです。
さらに、植え付けてから2年目以降は、育ちすぎた茎をすべて間引く「強剪定」もおこないます。梅雨が来る前に大幅に枝数を減らすことで、梅雨後に蒸れるのを予防できるでしょう。
また、ラベンダーのお手入れでは、病害虫にも注意しなければなりません。ラベンダーはうどん粉病やアブラムシが原因で枯れることがあるため、定期的に剪定したり、防虫剤をまいたりをすることで予防します。もし、発生した場合には、殺菌剤や殺虫剤を散布して対処しましょう。
しかし、ラベンダーを繁殖させると、手入れが行き届かず病害虫にかかってしまうこともあるかもしれません。そのため、手入れが大変だと思ったら、無理せず剪定業者に依頼をすることをおすすめします。業者に任せることで、ラベンダーが元気に育つよう手入れをしてくれるでしょう。
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