五葉松の剪定ガイド|基本から上級テクまで価値ある庭木に育てるコツ

五葉松は、枝先から細く上品な葉が生え揃っているという特徴から和風の庭によく似合う美しい樹木ですが、その美しい見た目を保つには剪定をおこなう必要があります。しかし、五葉松をきれいに整えるには、ほかの庭木と同じような剪定方法だけではうまくいきません。五葉松には、適切な剪定方法があるのです。
このコラムでは、基本的な五葉松の剪定方法や、美しく剪定するためのコツについて紹介します。また、自力での剪定よりもきれいな五葉松にしたい方のために、業者に頼む方法も紹介しています。美しい五葉松の見た目を保つために重要なことをまとめましたので、参考にしていただければ幸いです。
目次
五葉松の剪定方法~これだけは!基本編~
五葉松の剪定方法は、剪定する時期によってやり方や目的が異なります。五葉松の見た目や生育をよくするには剪定がかかせませんので、まずは基本の方法について知っておきましょう。ここでは、剪定で使用する道具の説明や、夏と冬それぞれの剪定方法について紹介します。
剪定前に用意しておくもの

五葉松の剪定で用意するものは、「剪定ばさみ」「脚立」「汚れてもいい服」です。枝を切る際、剪定ばさみのような刃先が細いはさみだと、五葉松を傷つけにくくなります。枝切ばさみのような刃の広いはさみは、五葉松を傷つけやすいので控えるべきでしょう。
脚立は五葉松の上部を剪定するときに役立ちます。一般的なものは4本脚で支えるものですが、3本脚のほうが安定しやすいです。また、五葉松を剪定すると松ヤニが体に付着するので、汚れてもいい服装で作業するのがおすすめです。
剪定する時期は春と冬
五葉松の剪定は新芽が伸び出す春と、葉が抜け落ちる冬におこないます。
5月ごろの春では、成長する勢いが強い芽を取り除く「芽摘み」をおこないます。芽摘みは生育が盛んな枝が伸びすぎるのを防ぎ、五葉松の見た目を整えるためにおこなう剪定です。芽摘みはやらなくても、五葉松を育てることはできますが、見た目を美しくするためには大事な剪定となります。
11~12月ごろの冬では、古い葉を取り除く「もみあげ」と枝や葉数を減らす「透かし剪定」をおこないます。もみあげと透かし剪定は、育てたい葉や枝に栄養を集中させるための剪定です。
また、日光をさえぎる葉や枝を減らすことができますので、五葉松全体の日当たりをよくすることができます。五葉松は日当たりを好む植物なので、もみあげと透かし剪定は生育をよくするための剪定といえるでしょう。
春の剪定方法
芽摘みをおこなうときはまず、枝先についている新芽の場所を確認します。剪定する新芽はおもに、枝先から棒状に飛び出している芽です。新芽が半分から3分の1ほど残るように、剪定ばさみで切り取りましょう。
また、新芽が複数ある場合は、ひとつの枝先につき新芽が2個ぐらいになるように手で摘み取っておきます。新芽の数を少なくしておくと、成長したときにきれいに枝が伸びやすくなるのです。
冬の剪定方法
もみあげのやり方は、枯れ葉や枝先の根元付近に生えている葉を手でむしり取ります。根元付近の葉は前年度に生えていた古い葉なので、取り除いておきましょう。ただし、もみあげをやりすぎると五葉松が痛むこともありますので、なるべく枝先の葉には手を加えないようにしましょう。
透かし剪定ではまず、切り取る枝である日光をさえぎる枝を確認します。上から五葉松を見ると、枝が重なりあう部分がわかりますので、メモを取っておきましょう。また、見た目のバランスを悪くしている枝の場所も確認します。
剪定する枝の確認が終わった後は、剪定ばさみを使って枝を根元から切り取っていきます。このとき上から下へ、奥から手前の順に剪定することを意識すると、整えた枝に体がぶつかりにくくなるでしょう。
しかし、慣れていないうちは、五葉松を思い通りに整えられないこともあるかもしれません。剪定作業に慣れていない場合でも、剪定業者に任せればその後の管理を楽にすることができます。
剪定業者に依頼すると、適切な剪定方法で、五葉松の見た目や生育環境を整えてくれます。そして、しばらくは五葉松が成長しても形が乱れないので、管理の手間を省くことができるのです。もし剪定業者を検討していましたら、弊社では電話1本で剪定を依頼することができます。ぜひ、弊社のサービスをご利用してみてください。
五葉松の剪定方法~美しく仕上げるための上級テク~
基本的な五葉松の剪定方法について紹介しましたが、美しく仕上げるためにはより細かい点に気をつける必要があります。そこで、五葉松の上部とそれ以外における剪定テクニックについて見ていきましょう。また、五葉松をきれいに整える裏ワザや、その後の病害虫対策についても紹介しています。
上部の枝の剪定

上部の枝については、太すぎる枝を取り除くとよいでしょう。上部の枝はとくに目立ちやすい部分なので、太い枝を取り除いておくとすっきりとした見た目になります。剪定する枝の太さは、直径が2cmより太いものが目安となります。
また、葉も少し多めに取り除くようにしましょう。上部の葉数が多いと乱雑なイメージが強くなるので、古い葉を中心にむしり取ってください。
中・下の剪定
五葉松の真ん中や下のほうでは、上部と比べて枝や葉を多めに残すようにします。上部はすっきりとさせて、真ん中や下のほうの枝や葉を濃くしておくと、美しい見た目になりやすいのです。そのため、真ん中や下部での剪定は、古い葉や枝を軽く取り除く程度にしておくのがよいでしょう。
見た目をきれいにするための裏ワザ
五葉松の枝や芽を剪定するときは、枝先がYの字になるようにすると、見た目が整いやすくなります。枝先が真っすぐ伸びてしまうと、不格好な五葉松になりやすいです。枝先は3つほどに枝分かれしていることが多いので、真ん中の枝を根元から剪定ばさみで切り取りましょう。
また、下を向いている葉を取り除いておくと、整った見た目になりやすいです。下を向いている葉は、しまりのない印象を与えてしまいます。そのため、上向きの葉が残るように剪定すると、五葉松の見た目が引き締まるようになります。
病害虫にも注意
きれいに剪定できたとしても、病害虫にかかると見た目が台無しになってしまいます。また、悪化すると五葉松が枯れる危険もありますので、事前に対策しておきましょう。
五葉松が被害にあいやすい病害虫は、葉が茶褐色になって枯れる葉ふるい病や、枝の中を食い荒らすマツノキクイムシなどがあります。病害虫の対策としては、剪定して五葉松の風とおしや日当たりをよくすることが大事です。また、殺虫剤や殺菌剤をまくことでも予防や対処ができるでしょう。
自力で剪定するのは難しく、有効な薬剤がわからない場合でも、業者に頼めば解決できます。剪定業者は知識や経験が豊富なので、依頼すれば見た目を美しく、病害虫に強い五葉松へと変えてくれるでしょう。
とくに弊社では、庭木1本だけでも剪定を受け付けています。自宅に生えている1本の五葉松を剪定するだけでも、家の景観が美しいものになるでしょう。また、弊社について何か気になることがあれば、24時間年中無休で相談できるコールセンターに問い合わせてみてください。
五葉松の手入れが趣味…でも剪定だけはプロに任せる人は多い
美しい見た目から人気が高い五葉松ですが、きれいに剪定するのが難しい庭木でもあります。五葉松の剪定方法は複雑なので、手入れに慣れている人でも、剪定だけは業者にやってもらう方もいるのです。ここでは、五葉松の剪定が難しいことと、剪定業者の相場や探し方について紹介しています。
五葉松の剪定は難しい

五葉松の剪定は、枝や葉を切る技術も必要ですが、見た目をバランスよく切るセンスも重要となります。たとえきれいに枝や葉を切り取ることができる人でも、全体の見た目のバランスを考えるのは難しいのです。美しい見た目の松が欲しいなら、業者に剪定を任せてみましょう。
剪定業者に依頼したときの費用相場
業者に庭木の剪定を依頼したとき、1本あたりの相場は以下のようになります。
- 高さ3m未満の低木:約3千~5千円
- 高さ3~5m未満の中木:約5千~9千円
- 高さ5~7m未満の高木:約9千円~1万7千円
- 高さ7m以上:業者の見積りによる費用
ただし、この相場は一般的な庭木の剪定を依頼したときであり、五葉松の場合は依頼ごとに費用を決めることが多いです。また剪定の作業費とは別で、枝葉の処分費や出張費などもかかります。そのため、具体的な費用を知りたい場合は、業者から見積りを取ることをおすすめします。
剪定業者の探し方
剪定業者を探すときは、作業内容や費用が適切であるかどうかが重要です。業者によって五葉松の剪定方法や費用が異なるので、選ぶときはとくに注意しておきたい点となります。
作業内容や費用が適切な業者を調べるには、複数の業者の見積りを比べる相見積りをおこなうのがおすすめです。相見積もりをすることで、料金の安い業者や、対応がしっかりしている業者を判断することができます。ただし、見積り自体に料金がかかる業者があることに注意してください。
弊社では、現地調査や見積りを無料でおこなっていますので、相見積りをおこなっても費用がかかりません。また、相見積りをおこなったとき、同じ内容で他社の剪定費用のほうが安い場合は、他社の価格に対応することもあります。お試しでの剪定依頼も歓迎していますので、お電話お待ちしております。
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