ヒメシャラに剪定は必要?正しい方法・時期・基本のお手入れについて

ヒメシャラの生長は遅く、基本的に剪定はあまり必要ないといわれています。しかし、剪定をせずに放っておくと、ヒメシャラの樹高は10m以上にまで生長してしまうのです。
そして、樹高が大きくなりすぎてしまったり、枝葉が生い茂ったりすると、病害虫が発生しやすくなってしまいます。ヒメシャラを健康に育てるためには、適度に剪定することが必要なのです。
そこでこの記事では、適切なヒメシャラの剪定方法やキレイに花を咲かせるためのコツをご紹介します。
目次
ヒメシャラの剪定方法と注意点
生長が遅いといわれるヒメシャラでも、剪定が必要となる場合があります。ここでは、ヒメシャラの剪定が必要となる場合と、適切な剪定方法についてお伝えします。
ヒメシャラの剪定は必要?

ヒメシャラは生長が遅いため、頻繁に剪定をする必要ありません。しかし、ヒメシャラは15m近くまで伸びる高木です。あまりにも長い間放置しておくと大きくなってしまい、いざ剪定をおこなおうと思ってもむずかしくなってしまいます。
そのため、大きくなる前に、定期的に剪定しておくことが大切です。具体的な剪定の時期や方法については、以下のとおりになります。
ヒメシャラの剪定時期は11~3月
ヒメシャラ剪定の適期は、冬の11~3月です。冬は、落葉して、剪定するべき枝を見極めやすくなるからです。また、ヒメシャラは落葉樹のため、冬に休眠します。一般的に休眠期間は、剪定しても植物への負担が小さく済むといわれているのです。ヒメシャラは繊細な植物のため、できる限り負担が小さく済む冬に剪定するとよいでしょう。
ヒメシャラの剪定方法
ヒメシャラは、基本的に長く伸びている枝や樹形を乱している枝を中心に剪定しましょう。長く伸びた枝があると、ヒメシャラの美観を損ねるだけでなく、ほかの枝葉に日光があたりづらくなり生長を阻害するおそれがあります。また、風通しが悪くなり、病害虫の発生の原因にもなるのです。
そのため、長く伸びている枝や樹形を乱している枝を中心に剪定をおこないます。剪定する際は、枝の途中からではなく、枝の根本から切り落とすようにしましょう。枝の途中から切り落としてしまうと、切り口から新しく芽や枝が生えてしまう場合があり、再び伸びてしまうおそれがあるからです。
また、剪定を終えたあとには、枝の切り口に癒合剤を塗ってあげましょう。枝の切り口には、病気の菌や害虫が侵入しやすいのです。癒合剤を塗ることで病害虫が侵入してしまうのを防ぐことができます。
ヒメシャラを剪定するときの注意点
上記のほかにもヒメシャラの剪定する際のポイントがあります。先述のとおり、ヒメシャラの生長は遅いですが、樹高は10mを越えます。そのため、手入れが可能な樹高にまで剪定しておかなければ、のちのち手に負えなくなってしまうのです。
しかし、ヒメシャラは繊細な植物です。ヒメシャラの樹高が高いからといって、一気に剪定をおこなってしまうとヒメシャラに負担がかかり、生育状態が悪くなってしまうことも考えられます。
生育状態が悪くなると、新芽が芽吹きにくくなったり、最悪の場合は枯れてしまったりする場合があります。大胆な剪定が必要ないように、ヒメシャラが大きくなる前に定期的に剪定しておくとよいでしょう。
剪定といっても、ガーデニング初心者の方の中には、どれくらい切れば、ヒメシャラに負担を与えずに済むのか判断することがむずかしいと思われる方もいるでしょう。
大切なヒメシャラに負担をかけたくない方は、経験豊富な剪定のプロに依頼してみてはいかがでしょうか。剪定のプロなら、ヒメシャラの生育状態を損なうことなく適切な樹高に仕上げてくれるはずです。弊社では、24時間365日いつでもご相談を承っております。剪定のことでお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
ヒメシャラの花をキレイに咲かせる育て方
適切なヒメシャラ剪定によって、植物の生育に欠かせない日光がヒメシャラの葉にまんべんなく当たるようになったり、病害虫の発生を防止したりすることができます。ここでは、剪定以外にも、ヒメシャラを健康的に育てるうえで大切なポイントをご紹介します。
ヒメシャラの特徴

ヒメシャラの花をキレイに咲かせるためには、まずヒメシャラの特徴を知っておくことも大切でしょう。ヒメシャラは、ツバキ科・ナツツバキ属の植物です。
また、落葉樹のため秋に紅葉し、冬になると枯れてしまいます。後述しますが、開花時期は夏になりますので、ヒメシャラは1年をとおして違った姿を楽しむことができるのです。
ヒメシャラの花はいつ開花する?
ヒメシャラの開花時期は、6月~7月です。真っ白な花びらが5枚ついた花を咲かせます。また、ヒメシャラの新芽が出る時期は4月ごろです。そのため、植えつけをおこなう適期は、新芽が出る前の2月~3月になります
ヒメシャラは暑さに弱い植物です
ヒメシャラは暑さに弱いことも特徴のひとつです。植物の生育には日光が欠かせませんが、ヒメシャラの場合、日光が当たりすぎると花がつきにくくなってしまうのです。そのため、適度な日光を浴びることができる半日陰で育てるとよいでしょう。
ヒメシャラの基本的なお手入れ方法
ヒメシャラの水やりや肥料の与えかたなど、基本的なお手入れ方法についても確認しておきましょう。ヒメシャラはたくさんの水を必要とします。そのため、土の表面が乾いたらすぐに水を与えましょう。
肥料については、あまり頻繁に与える必要はありません。ヒメシャラの肥料は、基本的に1年に2回与えるとよいでしょう。1回は、1月~2月に寒肥として、油かすや堆肥、化成肥料を与えます。もう1回は花後に、開花で消費した体力を回復させる礼肥を与えれば十分でしょう。
コガネムシの被害に注意しよう!
ヒメシャラの害虫として代表的なのがコガネムシです。コガネムシは、幼虫か成虫かによって及ぼす被害が異なります。コガネムシの幼虫の場合、ヒメシャラの根を食害します。根を食害されると養分を吸収できなくなってしまうため、ヒメシャラの生育が悪くなってしまうのです。
また、コガネムシの成虫は、ヒメシャラの葉や花を食害します。葉や花を食害されてしまうと、ヒメシャラの美観を損ねてしまうため、コガネムシを見つけたら早めに駆除することが大切です。見つけたコガネムシを手や虫取り網で捕まえるか、薬剤を使って駆除するとよいでしょう。
ヒメシャラをきれいに開花させたいけど自信がない、病害虫被害にあいたくないという方は、剪定のプロに依頼することを検討してみてはいかがでしょうか。
ヒメシャラは盆栽としても人気な植物です
ヒメシャラはお庭に植える木としてだけでなく、盆栽としても魅力のある木です。ここでは、ヒメシャラを盆栽で育てる方法についてお伝えします。
ヒメシャラを盆栽で育てる方法

ヒメシャラを盆栽で育てる場合、ヒメシャラの挿し木でおこないます。挿し木とは、切った枝を植えて根づかせることです。まず、ヒメシャラの枝を切り取ります。切り取った枝の枝の切り口を30分ほど水に浸しておきましょう。
このときに、枝の切り口に発根促進剤をつけておくと、枝を土に挿したときに、根が張りやすくなります。水に浸したあとは、枝を盆栽用の鉢に挿しましょう。土の表面が乾いたら水やりをして、春と秋には肥料を与えます。盆栽の場合も庭木の場合と同様に、半日陰となる場所で育てましょう。
ヒメシャラとシャラはどう違う?
ヒメシャラに似た植物に、シャラという植物があります。ヒメシャラとシャラは、どちらも真っ白な花びらが5枚ついた花を咲かせて、花の形もよく似ています。しかし、ヒメシャラとシャラでは花の大きさが異なり、ヒメシャラの花のほうが小さいです。また、花の大きさだけでなく開花する時期も異なり、シャラよりもヒメシャラのほうが少し遅い傾向にあります。
ヒメシャラの仲間はたくさん存在する
ヒメシャラの仲間は、以下のようにたくさんの種類が存在します。それぞれの特徴について、みてみましょう。
・ナツツバキ
ヒメシャラと同じくナツツバキも高木です。その樹高はヒメシャラよりも高く、10m~20mほどにもおよびます。また、ナツツバキの花の形と色はヒメシャラの花ととても似ており、真っ白な花びらが5枚ついた花です。
・ピンクナツツバキ
ピンクナツツバキは、中国が原産国です。花の形と色は、ヒメシャラの花とよく似ています。しかし、ヒメシャラの花の色が真っ白なのに対して、ピンクナツツバキの花の色は、白色をベースに部分的にピンクがかった色をしていることが特徴です。
・トキワナツツバキ
ピンクナツツバキと同様に、中国原産の植物になります。ヒメシャラの開花時期が6月~7月なのに対して、トキワナツツバキの開花時期は5月~8月です。ヒメシャラの仲間だけあり、こちらもヒメシャラとよく似た花を咲かせます。しかし、花びらの色は真っ白ではなく、少し緑がかっていることが特徴です。
植物を育てる上で気をつけたいこと
ヒメシャラは生長が遅いため、あまり剪定を必要としません。だからといってしばらく放っておくと、ヒメシャラが大きくなりすぎてしまうことがあります。
ヒメシャラは10mを越える樹高になるため、定期的に剪定をおこなって、一定の高さに樹高を抑えておくことが大切なのです。また、ヒメシャラは繊細な植物のため、大胆な剪定をして生育状態を悪くしてしまわないよう、剪定には注意が必要です。
間違った方法で剪定をおこなうと、大切なヒメシャラを枯らしてしまうことも考えられます。ヒメシャラの剪定方法がよくわからないという方は、業者に依頼することを検討されてみてもよいでしょう。プロの手できちんと剪定をしておけば、健康な状態を保ってヒメシャラを楽しむことができるはずです。
弊社では、ご要望に合った剪定業者をご紹介いたします。剪定に自信のない方や、ヒメシャラのことでお悩みの方は、いつでもお気軽にお問い合わせください。
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