ハスカップの剪定方法・育て方・増やし方│収穫量アップも夢じゃない

ハスカップの剪定方法・育て方・増やし方│収穫量アップも夢じゃない

ハスカップは、暑さに弱く寒さに強いという性質から、主に東北や北海道で栽培されている果樹です。実には、抗酸化作用のあるビタミンEやポリフェノールが多く含まれており、「不老不死の実」ともいわれています。

そんな栄養満点の実をよりたくさん収穫するためには、剪定が必要です。余分な枝を取り除き、まんべんなく日光があたるようにすることによって、ひとつひとつの実に栄養がしっかりと行きわたるようになるからです。

このコラムでは、ハスカップの剪定やお手入れのコツについてご紹介します。

ハスカップの剪定

ハスカップを元気に育てるためには、剪定が必要です。剪定は、いつでも、好きな枝を切ってもよいというわけではありません。間違った剪定をおこなうと、木の成長が弱ってしまうことがあります。また、収穫量にも大きな影響がでます。

木の健やかな成長や、おいしい実の収穫には、正確な剪定について理解することが大切なのです。ここでは、ハスカップの剪定方法についてご紹介します。

剪定は冬に!

剪定は冬に!

ハスカップの剪定は、12月~2月におこないます。なぜこの時期に剪定をおこなうのかというと、発芽前だからです。

ハスカップは、4月になると発芽して大きく成長します。その前に不要な枝を取り除いておくことで、枝が込み合うことなく、どの枝も日光を浴びることができるようになるのです。

混んでいる枝を間引いてあげよう

枝や葉が伸びて混みあっている場合には、剪定が必要となります。剪定せず、そのまま放置していると、枝や葉に十分な日光があたらなくなってしまうからです。日光が十分にあたらないままであると、成長が遅くなり、収穫にも影響がでてしまいます。おいしい実がならないだけでなく、収穫量が減ってしまうことにもつながるおそれがあるのです。

さらには、枝や葉が混みあい、風通しが悪くなってしまうため、病気や害虫の被害にあいやすくなります。実の数を増やすため、病気や害虫対策のためにも、剪定で混みあっている枝を間引きましょう。

注意すること

ハスカップの剪定は、リンゴやナシなどの果樹とくらべると簡単です。剪定の際は、若い枝を残すようにし、古い枝を剪定します。古い枝の数が多いと新しい枝が伸びにくくなるため、古い枝を切り、若い枝を残すことで若返ることができるのです。

1メートル以上の雪が降る地域では、雪の中に木が埋まってしまい枝が傷んでしまうことがあります。そのため、雪に埋もれてしまう部分の枝は剪定しましょう。剪定する枝は、目安として木の中間部分から下にかけての枝です。

収穫までの流れを確認しよう

ハスカップは、4月ごろに開花し6月頃に実をつけます。ついた実が熟し、収穫できるようになるのは、6月終わりごろです。

ハスカップの実をより多く収穫するためには、いくつかのコツがあります。ここからは、ハスカップの実を収穫するまでにすべきことについてご紹介します。

植えるなら複数の品種をいっしょに!

植えるなら複数の品種をいっしょに!

ハスカップの実を収穫したいなら異なった品種や系統を植えて、受粉させる必要があります。なぜならハスカップは、自家受粉がしにくい植物だからです。

「ゆうふつ」という品種は受粉しやすいため、実をたくさん収穫したいならこの品種をメインに植えるとよいでしょう。

基本のお手入れ方法

ハスカップは、鉢植えでも地植えでも育てることができます。適した環境は、-20℃以上30℃以下の土地です。日当たりがよく水はけのよい場所です。

暑さに弱い性質があるため、国内では東北地方より北が適しています。ハスカップを育てるために必要なお手入れは、以下のとおりです。

・土壌
ハスカップに適している土壌は、酸性です。ピートモスを加えた土をよく耕し、土づくりをおこないます。植え付けをおこなうひと月ほど前に、有機肥料を土に混ぜておきましょう。

・植え付け
植え付けに適しているのは、5月のはじめから中ごろまでの間です。ハスカップは、地中に浅く根をはるという浅根性(せんこんせい)の植物になります。そのため、植えるときは深さ30センチ、幅40センチ前後の穴を掘って植え付けましょう。

・日当たり
日当たりのよい場所を好みます。日当たりがよいところに植えましょう。

・水やり
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。地植えの場合は、晴れた天気が続いて、空気が乾燥しているようなときは水をやりますが、それ以外は必要ではありません。自然に振る雨で十分です。しかし品種や土の質によって、水やりが必要になることもあります。

・肥料
鉢植えの場合は、2月と6月と10月に肥料を与えます。地植えの場合は、2月ごろに元肥を与え、10月ごろに追肥します。与える肥料は、鉢植えであっても地植えであっても、有機質肥料や即効性化成肥料です。

・雑草の処理
雑草が増えると、土の栄養をとられてしまいます。また、雑草があるために害虫が寄ってきてしまうという難点があります。雑草は、こまめにとりましょう。

・剪定
12月~2月におこないます。樹齢5年以上たったハスカップは、剪定が必要です。剪定については、前項でご紹介しています。

病気や害虫対策も忘れずに

ハスカップは、病気にかかりにくい果樹です。特に神経質になる病気はありません。しかし、アブラムシやカイガラムシ、ハマキムシといった害虫による被害にあいやすいです。害虫被害にあってしまうと成長が遅くなる、実がつかなくなるため害虫対策が必要です。

収穫のコツ

収穫は、6月終わりごろからおよそ1ヶ月間です。ハスカップの実は、徐々に色が濃くなり熟します。色がついた実から順に収穫をおこないます。ハスカップの実が熟すまでには、およそ2~3週間かかります。そのため、収穫は何回かに分けておこないます。

熟した実は、濃い紫のような色になります。収穫するときは、実の色を目安におこないましょう。たくさん収穫して食べきれないときは、冷凍保存することができます。

冷凍保存するときは、洗わずに冷凍することがポイントです。余分な水分があると実が崩れてしまったり、保存期間が短くなってしまったりします。また、ジャムやジュースはもちろん、塩漬けにして楽しみこともできます。

ハスカップをもっと増やしたい場合は?

たくさん収穫したいなら、木を増やしてみましょう。増やす方法は、挿し木と株分けがあります。ここからは、ハスカップの株を増やす方法についてご紹介します。

挿し木で増やす

植えるなら複数の品種をいっしょに!

挿し木は、2月中ごろ~3月のはじめと、6月~7月にかけておこないます。

《挿し木の手順》

  1. 挿し木用の土にビニールシートをはり、挿し木の部分にだけ穴を開ける
  2. 挿し木をする枝を20センチくらい切る。※太い枝のほうが根がつきやすくなります
  3. 切り落とした枝の12~15センチくらい(木の長さのおよそ2/3)を土に挿し込む

挿し木後は、表面の土が乾いたら水やりをおこないます。

株分けで増やす

株分けとは、主となる株から根や茎を分けて新しい株を作り植えることです。ハスカップの株分けは11月~2月にかけておこないます。

《株分けの手順》

  1. 根を傷めないように注意して鉢からとりだす。※地植えの場合は掘り起こします
  2. 株についた土を取り去り、株の状態を確認する
  3. 株を分ける
  4. ※すでに株が分かれている場合は、手で分けます。分かれていない場合は、剪定はさみやカッターナイフで切り分ける
  5. 古い根や傷んでいる根は、併せて切り落とす
  6. 株をそれぞれ土に植える

株分けした株は少し疲れています。株分け後2~3日間は、日陰においておきましょう。

ハスカップでお困りの場合はプロに相談してみよう

ハスカップは、果樹の中でも栽培難易度が低く、育てやすい木といわれています。しかし、水やりや肥料だけをおこなっていれば、実をつけるという木ではありません。人工授粉や剪定といったお世話が必要です。

もし自身でおこなうことが難しいと感じたら、剪定業者に依頼するというのもひとつの方法です。ハスカップの性質や特徴を知る業者に依頼することで、よりたくさんの実を収穫できる可能性があります。

弊社では、お電話によりご相談を無料でお受けしています。ハスカップの育て方でお困りの方は、お気軽にご連絡ください。

まとめ

ハスカップは、暑さに弱いため東北地方より北で栽培することができます。リンゴやナシとくらべると病気にかかりにくく、育てやすいといわれている果樹です。剪定することで害虫被害を防ぐこともできます。

ハスカップは、自家受粉することがないため、人工授粉が必要な果樹です。異なった品種を一緒に植えることが、たくさん収穫するためのポイントになります。ハスカップの木を増やしたいなら、挿し木や株分けといった方法をおこないましょう。

収穫した実は、そのまま食べるだけでなく、ジャムやジュースにして楽しむことができます。また、冷凍保存もできるため収穫時期が過ぎても味わえます。

しかし、たくさん収穫するためには、剪定や日ごろのお手入れが必要です。もし自身でおこなうことが難しいなら、無理をせず業者に依頼してみるとよいでしょう。

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