万両の剪定や挿し木の正しい方法とは?適した時期や日頃のお手入れも

万両の剪定や挿し木の正しい方法とは?適した時期や日頃のお手入れも

万両の木を剪定せずに放置している方は多いかもしれません。万両はある程度剪定せず自然に放っておいても、樹形が整っていきやすい植物だからです。しかし、成長するにつれて枝や葉が邪魔になったり見栄えが悪くなったりすることもあります。

「そろそろ剪定したほうがいいんじゃないかな?」と感じても、いつどのようにおこなえばよいのか分からない方も少なくないでしょう。そこで今回は、万両の剪定の必要性・時期やタイミング・注意することなどを詳しく解説していきますので参考にしてください。

万両の剪定方法

万両の枝や葉が生い茂って邪魔になったり見栄えが悪くなったりすると、剪定をしてスッキリさせたいと感じることがあるかと思います。ここでは、そう感じたときにおこなうとよい対処法についてご紹介します。

万両の剪定って必要なの?

万両の剪定ってどのくらい必要なの?

万両は、ある程度は放っておいても樹形が崩れることはありません。枝分かれすることも少なく、上へと伸びていきますのでこまめな剪定をする必要はありません。

しかし、剪定をすることで、通気性がよくなり、病気にかかりにくくなります。また、木の内部まで日光が届くようになり、健康に育つでしょう。景観が気になる場合は、樹形のバランスを整えるためにも剪定は必要となります。

万両の剪定に適期はある?

剪定は、4月ごろが適期とされています。地域差や個体差がありますので、赤い実がつき終わる4月ごろを目安にするとよいでしょう。万両は、ゆっくり成長していく庭木ですので、4年に一度程度の剪定で大丈夫です。

剪定の基本は切り戻し剪定

大きくなった万両は、下のほうの枝が枯れ、葉が落ちていくという特徴があります。そうすると、大変見栄えが悪くなりますので、バランスよく樹形を整えるための剪定が必要になります。

万両は、基本的に切り戻し剪定をおこないます。切り戻し剪定とは、必要のない枝を切り落としていく剪定方法です。カットするべき枝は、込み合っている枝や、見栄えのよくない枝です。枝元から思い切ってカットしましょう。

剪定時には、スッキリとバランスがよくなるように、樹形を整えていくことが基本です。

【注意!】実がならなくなることも

万両の切り戻し剪定は、必要のない枝を思い切ってカットすることですが、実行する前にひとつだけ知っておくべきことがあります。それは、切り戻し剪定をすると赤い実がならなくなってしまうおそれがあるということです。

赤い実がならなくなるのは、剪定後3年くらいです。赤い実がなるのを毎年楽しみたいという場合には、万両を増やし、別の木で実を楽しむとよいでしょう。

剪定した木で挿し木をする方法

ここでは、剪定した木を利用して挿し木をする方法を紹介します。今育てている万両を剪定することで、実がならなくなるのは困るという場合は、新たに万両の木を育てておくことがおすすめです。挿し木で増やす方法にチャレンジしてみませんか?

挿し木のタイミングと方法

挿し木とは?

挿し木とは、枝や茎など植物の一部を切り取って植え、根を生えさせる方法です。万両の場合は、枝を利用しましょう。挿し木は、カットする元の植物が成長期を迎える前におこなうのが基本です。

成長期の前にカットした枝を利用して挿し木にすると、発根しやすくなります。また、元の植物へのダメージも少なくて済みます。剪定時の枝を利用する場合は、剪定後すぐに挿し木をしましょう。挿し木は以下の手順でおこないます。

  1. 枝を3~4cmほどにカット。断面が斜めになるように切りましょう。
  2. 断面が斜めになるように調整。はさみで整えるのがおすすめです。
  3. 枝の下の棒についている葉っぱは取り除きます。
  4. 水に浸します。1時間~2時間が目安です。
  5. 水からあげて、カットしてある断面に発根促進剤をつけます。
  6. 小鉢に挿し木用の土に入れて、植えます。小鉢を置く場所は強い風が直接当たらない日陰がおすすめです。

挿し木に根がつくまでは、乾燥が大敵です。土が乾かないように水やりをすることが必要です。根付いてから新芽が出るまでには、3か月ほどかかります。新芽が出たら、鉢に植え替えましょう。

挿し木が上手くいかない場合は「取り木」

取り木とは、樹皮の一部を傷つけることでその部分に栄養を集中させ、発根を促す方法です。万両の取り木は次の手順でおこないます。

  1. 根を出させたい部分(3~4cm)を選び、ぐるりと皮を剥ぎ取ります。固い芯だけを残します。
  2. 皮をはいだ部分に水コケを巻きます。
  3. 水コケをビニールなどで覆います。上部にすきまを作り、給水できるようにしておきましょう。
  4. 発根するまで3カ月程度見守ります。
  5. 発根したら、発根部分を含めて枝をカットし、植え替えましょう。

万両は、乾燥が苦手なので、直射日光や風が当たる場所を避けて植え替えてください。植え替える場所は、地植えでも鉢植えでも大丈夫です。土にしっかり根付くまで、水やりを欠かさないように注意しましょう。

万両の上手な育て方

万両は、縁起のよい植物として庭に植えられることが多い木です。その名から、金運をアップさせてくれるイメージをもたれることもあります。ここでは、そんな万両の基本的な育て方やお手入れなどについて紹介します。

水やりには気を配ってください

水やりには気を配ってください

万両は乾燥が苦手なため、葉の先のほうが枯れたようになっている場合は水不足の状態です。しっかり水やりをおこないましょう。ただ、常に土が湿った状態だと、根腐れを起こすおそれがあります。根腐れを起こしてしまうと枯れてしまうこともありますので、水の与えすぎには注意しましょう。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたタイミングで水やりをします。地植えの場合は、晴れの日が続くようなら様子をみて水やりをしましょう。

肥料について

万両には、肥料が必須ではありません。ただ、大きく育てたいという場合には、緩効性化成肥料を少しだけ与えましょう。時期は2月中ごろから3月がよいです。その他にも、油かすを与える方法もあります。油かすは2月と9月の年2回少しだけ与えましょう。

植え替えについて

鉢植えの場合は、植え替えが必要です。植え替えるタイミングは2年~3年に1回がよいでしょう。それまでの植木鉢よりも一回り大きい鉢に植え替えるのがポイントです。植え替えの際には、根を切らないように注意してください。

害虫に気をつけよう

万両で気をつけたい害虫には次のようなものがあります。

・カイガラムシ
貝殻に似た衣をかぶっているのが特徴です。万両に寄生し、病気を誘発します。茎や枝にくっついて美観を損ねるという被害もあります。

・アザミウマ
万両の葉などに寄生し、生育の妨げとなることがあります。高温・乾燥時に多発しやすい害虫です。

・アブラムシ
新芽や葉の裏に大量発生しやすいです。アブラムシの分泌物はアリを寄せ付けやすいので注意が必要です。また、ウイルス病を媒介することもあります。

・ハダニ
万両に寄生し、おもに葉の養分を吸い取ります。吸われた部分は白黒の斑点模様のようになり、見栄えが悪くなります。梅雨の時期から夏にかけて大量発生しやすい害虫です。

・毛虫
蛾や蝶の幼虫で、葉を大量に食い荒らします。

・シャクトリムシ
身体をくの字に曲げながら移動します。イモムシの仲間で、新芽を好んでかじっていきます。

万両がかかりやすい病気

万両で気をつけなければいけない病気は、うどんこ病です。うどんこ病に発症すると、葉の色が薄くなり、白っぽくなるのが特徴です。病気が進むと、白い粉をまぶしたようになります。うどんこ病は、土の中にある細菌が原因で、カビの一種です。風で飛び散って付着し、繁殖します。

うどんこ病は葉が茂る初夏から秋にかけて繁殖しやすくなります。乾燥や高温を好みますので、剪定をおこなって予防することが大切です。うどんこ病にかかっている葉を見つたら、他の葉にカビがうつらないように切り取って可燃ゴミで処分しましょう。

病気を予防するには?

万両が病気にかかるのを予防する方法は、以下の3つです。

  1. 水はけをよくしておくこと
  2. しっかり剪定して風通しや日当たりをよくすること
  3. うどんこ病が発生しやすくなる前に、農薬や殺菌剤を散布しておくこと

水の与えすぎや乾燥のしすぎは病気の原因につながります。万両の様子をみながら水やりをおこなっていきましょう。うどんこ病を防ぐための剪定をしっかりおこないたい場合は、プロに任せるのもよいでしょう。

まとめ

万両は、古くから観賞用として親しまれてきた植物です。お正月には万両を飾るという風習の地域も多いようです。万両は、比較的樹形が整いやすく、上に伸びていくので剪定は必須ではありません。

ただし、成長とともに葉や枝が伸びてバランスが悪くなることもあります。そういった場合には、4年に1回は、剪定をおこないましょう。深く刈り込んでも大丈夫ですが、赤い実がならなくなる場合があります。

万両の実がならないと寂しいという場合は、万両の木を挿し木などで増やすのがおすすめです。挿し木にチャレンジする場合は、とくに乾燥に注意しましょう。根がつくまで水やりを欠かさないようにしてください。

万両は、剪定をしっかりすることで病気を防ぐことができます。生育に不安がある、スッキリさせるための剪定を自分でおこなう自信がないといった場合には、業者に相談してみることをおすすめします。

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