【プルメリアの剪定】3つの目的と方法|花を咲かせる正しい育て方
プルメリアの剪定は、剪定の目的によって切りかたが違います。正しい方法で剪定しないと、成長や花付きに影響をおよぼすこともあるので、目的に応じた剪定方法を知っておきましょう。
この記事では、プルメリアの剪定にくわえ、基本的なお手入れ方法についてもご紹介していきます。これまでプルメリアを育ててきた方も、新しく知るポイントがあるかもしれないので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
【プルメリアの剪定】目的別の基本手順
プルメリアの剪定には、目的に応じた剪定方法だけでなく、剪定時期や、安全に作業するための注意点など、大切なポイントがいくつかあります。ここでは、プルメリアを剪定する際に知っておきたいポイントをご紹介していきます。
プルメリアの剪定に適した時期は?
プルメリアの剪定に適した時期は、9月ごろか4月ごろです。プルメリアは気温があたたかい春から秋にかけてよく成長するため、その時期に剪定しても、またすぐに伸びてきてしまいます。そのため、気温が低くなり室内で管理し始める9月ごろか、室内から屋外に戻す4月ごろに剪定するとよいです。
【目的1】プルメリアの木を小さくしたい
プルメリアの木は、剪定せず放置してしまうとどんどん背が高くなります。成長しすぎてしまったプルメリアを小さくして管理しやすくするには、切り戻し剪定をします。切り戻し剪定では、長い枝を途中で切り落とし、木全体を小さくしていきましょう。
【目的2】樹形を整えたい
プルメリアの樹形を整えて、見た目をよくしたい場合は、全体のバランスを整えるよう剪定します。枝数が増えて密集している部分の枝や、はみ出して目立っている枝を切り落としましょう。このような剪定をすることで、樹形が整うだけでなく、木全体に日光や栄養が行き届きやすくなったり、風通しがよくなり害虫がよりつきにくくしたりする効果があります。
【目的3】翌年も花をたくさん咲かせたい
翌年も花をたくさん咲かせたいと考えている方は、花が咲いたあとに剪定をすると効果的です。花が咲くと、新しい枝が3~4本伸びてくるので、そこから1本~2本を剪定で切り落とします。枝がまだ若く細いうちに切り落とすことで、プルメリアが受ける剪定のダメージを抑えられ、花が咲きやすくなるのです。
【目的2】プルメリアの樹液に要注意!
プルメリアの剪定時には、樹液に注意してください。プルメリアの樹液には毒があり、皮膚につくと炎症をおこすことがあります。また、吐き気や心臓まひを引き起こすケースもあります。そのため、プルメリアを剪定する際には、長そで長ズボンと、厚手の手袋を身につけるようにしましょう。
このように、プルメリアの剪定作業は健康にかかわることがあるため、プロである業者に任せるほうが安心です。また、樹木の剪定の経験が浅く、自分で剪定することに不安がある方も、業者に依頼してみてはいかがでしょうか。
プルメリアの花を美しく咲かせるには?
プルメリアの花を美しく咲かせるためには、プルメリアの特徴を理解して、お手入れを継続することが大切です。ここからは、プルメリアの基本的な育てかたをご紹介していきます。これまでプルメリアを育ててきた方も、「これは知らなかった」というポイントがあるかもしれませんので、改めて育てかたを復習してみてみましょう。
【1】日当たり
プルメリアは日あたりがよい場所に置き、しっかり日光をあてましょう。日光を充分にあてることによって成長がうながし、花付きもよくなります。プルメリアは、気温が低い秋から春は室内で管理しますが、その期間中でも、日中は日当たりがよい窓際に置くようにしましょう。
【2】温度
プルメリアは熱帯地域原産の樹木なため、あたたかい環境を好み、寒さには弱いです。気温15℃で生育がストップしてしまい、10℃以下になるとどんどん元気をなくしてしまいます。
そのため、秋から春までは室内で管理するようにしましょう。室内ではなるべくあたたかい部屋に置き、玄関の内側や階段のように室温が低い場所はさけてください。
【3】水やりと施肥の頻度
プルメリアは乾燥に強い樹木いため、水やりは土が乾かない程度で十分です。土の色が白っぽくなってきたり、土が固くなってきたりしたら、土が乾いているサインです。しかし、水を与えすぎてしまうと根が弱ってしまう原因となります。土の状態を確認しながら適度に水やりをしましょう。
肥料については、春から秋にかけて成長が著しい時期に、1か月ごとに与えます。与える肥料は、リン酸を含む肥料を使うと花が咲きやすくなります。プルメリアは秋から休眠期に入るため、秋以降に肥料を与えると、根はダメージを受けしまいます。
【4】植え替え
鉢で育てているプルメリアは、成長するにつれ根が広がるため、根づまり状態になります。2~3年に1回、大きい鉢に植え替えをしてあげましょう。
植え替えは、成長が活発な4月~10月までにおこないます。大きめの鉢を用意し、水はけのよい土で植えてあげましょう。土には赤玉と腐葉土が入っていると成長しやすく、赤玉と腐葉土の割合は7:3が理想的です。
【5】病気・害虫対策
プルメリアが被害にあいやすい害虫として代表的なのは、カイガラムシやアブラムシです。カイガラムシは白いふわふわした小さい虫で、プルメリアに卵を産み付けます。卵がふ化すると、幼虫は葉や根を食べ、じょじょにプルメリアを侵食していきます。
アブラムシは黄緑色の小さな虫で、プルメリアの葉や花のつぼみから養分をすいとります。放っておくとプルメリアの成長をさまたげてしまいます。
また、プルメリアがかかりやすい病気については、ハダニとさび病があげられます。ハダニは乾燥した葉につきやすく、被害にあうと葉の一部が黄色く枯れます。いっぽう、さび病の症状は、葉に茶色のはん点があらわれます。
このように、プルメリアを育てるうえで気をつけたい病害虫はいくつかあり、放っておくとプルメリアをどんどん弱らせてしまいます。病気や害虫の被害を見つけたら、すぐに虫を除去したり、樹木用の病害虫スプレーを散布したりするようにしましょう。そして、被害にあって弱った枝や葉は剪定で取り除いて、被害の拡大を防ぐことが大切です。
プルメリアを剪定する際には、毒性のある樹液によって健康に影響をおよぼすことがあるため、不安に感じる方は業者に依頼するのが安心です。
プルメリアの花が咲かない......考えられる原因3つ
「プルメリアを丁寧に育てていたのに、なぜか花が咲かない」というお悩みを抱える方もいらっしゃるようです。プルメリアの花が咲かないとき、考えられる理由を3つご紹介します。
【原因1】生長しきっていない
プルメリアの花が咲かないのは、プルメリアの成長度合いが原因かもしれません。プルメリアの木がまだ若く、枝数や少なかったり細かったりする場合、まだ花を咲かせるほど十分に成長していません。
また、「以前は花を咲かせていたのに、花が咲かなくなってしまった」という場合もあります。咲き終わった花は新芽となり、枝として成長していきますが、新しい枝は1年~2年間はあまり花を咲かせないのです。
このように、プルメリアに花が咲かないと、元気がないのではないかと心配になってしまうかもしれませんが、成長を待てばやがて花を咲かせるようになるでしょう。途中であきらめてしまわずに、お手入れを継続しましょう。
【原因2】間違ったお手入れ
プルメリアのお手入れ方法を間違えてしまうと、プルメリアを弱らせてしまい、結果的に花が咲かなくなってしまいます。たとえば、気温が低い季節に、屋外や室内の寒い場所で管理していたり、日当たりが悪い場所に置いていたりしていませんか。
また、水やりの頻度が少なかったり、水やりをしすぎて根を弱らせてしまったりしているかもしれません。『プルメリアの花を美しく咲かせるには?』でご紹介した育てかたを参考に、お手入れ方法をいちど見直してみましょう。
【原因3】間違った剪定
プルメリアを剪定する際に、間違った剪定をしてしまうと、花が咲かない原因となります。剪定は適度におこなうのが大切で、切りすぎてしまうと、枝が花を咲かせられるほどしっかり成長するまでは時間がかかります。
プルメリアの開花を毎年楽しみにしている方で、正しく剪定できるか不安な場合は、プロである業者に剪定を任せてみるのも1つの選択肢です。プルメリアの剪定でお困りの方は、ぜひ弊社にご相談ください。
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