コニファーの剪定は初心者でもできる!ちょっとしたコツをご紹介

見た目が美しいコニファーの木。コニファーはクリスマスツリーやリースなどにも使われる、私たちにとって身近な木のひとつです。その鮮やかな立ち姿は、ときに私たちの心を癒してくれる存在です。自宅で大切にコニファーを育てているという人も多いでしょう。
そんな美しいコニファーの木ですが、その状態を保つためには、ほかの植物同様に剪定が必要です。しかし、急に剪定をおこなおうとしても知識がなくては難しいですよね。そこで今回のコラムでは、コニファーの剪定方法について詳しくお届けしていきます。
「自宅にあるコニファーを長く美しく、そして大切に育てていきたい」というあなたにお伝えします。ぜひ参考にして、コニファーを長く楽しんでみてください。
コニファーってどんな植物?
「コニファーを剪定したい」と考えているあなたは、おそらくすでにコニファーが自宅にあるのではないでしょうか?しかし、案外その詳しい特徴や種類などを把握している人は少ないでしょう。まずは始めに、コニファーについて詳しくなっておきましょう。
【コニファーの特徴】
コニファーは世界でおよそ500以上の種類がある針葉樹のひとつです。その種類は多岐にわたり、日本で昔から親しまれている“ヒノキ”や“マツ”も、コニファーの一種とされています。また、クリスマスツリーに用いられる“モミノキ”も、コニファーの種類のひとつです。
コニファーの樹形は円錐形や丸形など、その種類と同様に多様を極めます。ご自宅に合ったコニファーを見つけることも、難しくはないでしょう。葉の色も爽やかな印象のライムグリーンから、濃厚な色味が特徴のダークグリーンのものまでさまざまです。
コニファーの花言葉である「不変」や「永遠」は、世界で愛されているコニファーの特徴を、うまく表現しているものといえるでしょう。長年変わらないその落ち着きのある佇まいは、洗練されたシックな空間を生み出す、大きな助けになることでしょう。
【コニファーの有名な品種】
コニファーの種類は全世界で500以上。樹形や葉の色も、お伝えしたようにさまざまです。そんな多種多様なコニファーの中でも、ひときわ人気の品種は下記のとおりです。
・コニファー・ゴールドクレスト
コニファー・ゴールドクレストは、コニファーの中でも定番中の定番品種です。円錐形の葉の鮮やかな緑が印象的。ゴールドクレストは大きくなると、全長20m以上にもなるといいます。山椒のような独特の、スパイシーな香りも魅力のひとつでしょう。
・コニファー・エメラルド
コニファー・エメラルドの大きな特徴は、その葉から放たれる爽やかな柑橘系の香りです。漂う香りはさながらトロピカルフルーツを彷彿とさせます。丈夫な品種のため、自宅内のほか、庭の生垣としても人気を集めているようです。
・コニファー・ブルーアイス
コニファー・ブルーアイスの特徴は、丸く穏やかな印象を与えるその円錐形の葉にあります。また、ブルーアイスは香りが強烈なことでも有名です。人によってはその香りが苦手という人もいるでしょう。
しかし、その野性的な外観と強い香り、そして落ち着いた濃緑の色合いが人気を集めていることも事実です。お部屋のアクセントにも最適な品種です。
コニファーは枯れない?でも剪定は必要です

基本的に丈夫な品種が多いコニファーですが、剪定が必要なことはほかの植物と変わりありません。手入れや剪定を怠ると、丈夫なコニファーですら枯れてしまうことはあります。ここではコニファーを大切に育てるために欠かせない、剪定方法をお伝えします。
【コニファーの剪定をするなら時期はいつ?】
コニファーの剪定にもっとも適した時期は、3月~4月といわれています。初春のこの時期はコニファーの休眠期にあたり、葉や枝を剪定しても乾燥しやすく病気になる心配も少ないためです。大きく剪定するなら、3月~4月を狙って剪定をおこないましょう。
また、細かくコニファーを剪定するのであれば、6月~10月の時期もオススメです。これらの時期は大きく剪定をするのではなく、細かなお手入れに留めるのがベスト。3月~4月には本格的な剪定を、6月~10月には細かなお手入れ剪定を、心がけてください。
反対にコニファーの剪定を、おこなってはいけない時期も存在します。それは“真夏”の時期です。コニファーは厚さに弱い品種です。真夏の気温が高い時期に剪定をするのは、避けたほうがよいでしょう。7月の後半~8月中は、コニファーの剪定はNGです。
【コニファーの剪定はハサミより手がよい】
コニファーの剪定、金属のハサミを使ってやってしまおうと考えていませんか?植物の剪定にハサミを用いるのは、特段珍しいことではありません、しかし、ことコニファーの剪定に関しては、ハサミを使うことは避けたほうが無難といえます。
コニファーの葉を金属製のハサミで剪定してしまうと、表面が大きく茶色に変色してしまいます。全面が茶色のクリスマスツリーを、想像することも難しいでしょう。金属を嫌うコニファーの剪定には金属製のハサミは使わず、セラミック製を用いて対処しましょう。
また、コニファーの剪定は、手を使っておこなうこともオススメします。手間と時間はかかりますが、それもコニファーへの愛情を増すための欠かせないステップと考えてください。
キレイなコニファーの姿を長く楽しむためにも、剪定はセラミック製のハサミ、もしくは手でおこなうようにしましょう。
コニファーを上手に剪定するためのコツ
コニファーの剪定は、場合によっては手でおこなう“その事実に驚いている人もいるかもしれませんね。コニファーの剪定を手でおこなうことは、剪定をする上で重要なコツといえます。しかし、ほかにもコニファーを剪定するうえでのコツは、存在するのです。
・コニファーの葉を切りすぎない
長くボサボサに茂ったコニファーの枝や葉。適当に剪定しようとしていませんか?コニファーの剪定をするときは、葉の付いていない枝を切ることはNGです。葉の付いていない枝を切ってしまうと、そこからの新芽が出づらくなってしまうからです。
コニファーの剪定をするときは、できる限り葉を残すように心がけて、剪定をおこなうようにしましょう。そうすることで次の成長時期にも、鮮やかで彩り豊かな姿を見せてくれるようになりますよ。
・枯れた葉を取り除く
コニファーの葉はうっそうと茂っているため、内部まで見通すことは難しいでしょう。しかし、その内部には枯れた葉がたっぷりと残っていることがあります、枯れた葉は日光をさえぎってしまい成長を妨げたり、病害虫が発生したりする原因になります。剪定時には枯れた葉を、丁寧に取り除きましょう。
・頂点に残す枝はひとつだけにする
コニファーの頂点には、時折いくつかの枝が飛び出していることがあります。そのような状況を放置してしまうと、コニファーの頂点が割れてしまう原因になり、見た目にいびつな樹形を生み出してしまいます。頂点から飛び出た枝は、ひとつだけの状態にしましょう。
もしコニファーが枯れたら?自分でできる対処法

丈夫な品種であるコニファー。そんなコニファーでも手入れや剪定を怠れば、枯れてしまうことは避けられません。万が一コニファーが枯れてしまった場合は、どのように対処するのがよいのでしょうか?ここでは、コニファーが枯れたときの対処法をお伝えします。
【コニファーが枯れる原因】
コニファーが枯れる原因には、さまざまなものがあります。水のやりすぎでの根腐れや乾燥、通常の植物同様に日光の不足など、その原因は本当に多種多様です。コニファーは真夏の高温にも弱く、暑さに伴う熱気や乾燥で枯れてしまうこともあります。
また、コニファーはもともと日本の植物ではありません。そのため、生育環境がコニファーに合わない、ということも十分に考えられるのです。ほかにも、ウイルスが原因でコニファーが枯れてしまうこともあります。
【枯れたコニファー救助策】
枯れてしまったコニファーの葉を助けることは難しいため、枯れた葉は第一に取り除くようにしましょう。剪定と同じ要領で枯れた葉を取り除き、風通しがよくなるように、樹形を調整するのです。こうすることで。いくらか状態の改善は見込めるでしょう。
もしコニファーが枯れた原因がウイルスであった場合は、該当する枝を切った後、切り口に殺菌剤を塗っておきましょう。枝を切ることでウイルスの広がりを抑え、殺菌剤を塗ることで、コニファーの木全体を助けることができるでしょう。
コニファーが枯れてしまったからといって、すぐにあきらめる必要はありません。適切に対処をすれば、コニファーの木を救助することも可能です。ぜひこの章を参考に、枯れたコニファーを、絶望の淵(ふち)から助け出してあげてください。
コニファーの剪定で困ったら?
見た目に鮮やかで丈夫なコニファーの剪定。その手順が把握できても、実際に自分でできるかどうかは別問題ともいえますよね。中には植物の剪定をすることが初めてで、不安しかない、という人もいるでしょう。
そんな人には、コニファーの手入れを、剪定の業者に依頼することをオススメします。剪定のプロであれば、コニファーの状態を把握した上で、適切な手入れの方法を提案・実践してくれます。もちろん剪定後の管理方法などを、相談することもできるでしょう。
コニファーの剪定を依頼するうえで欠かせない、信頼のおける業者選び。その方法には「相見積り」が最善の方法です。いくつかの業者に見積りを依頼、比較・検討する相見積りであれば、あなたの理想の業者を探し出すことは容易でしょう。ぜひ試してみてください。
まとめ
クリスマスツリーなどにも用いられている美しいコニファー。その美しさを長年、変わらず楽しむためには剪定は、欠かすことのできないプロセスです。ぜひ今回の内容を参考にして、ご自宅のコニファーの剪定をおこなってみてください。
コニファーは丈夫な品種ですが、手入れや剪定を怠ると、枯れてしまう可能性も十分にあります。適切な時期に適切な方法で、手入れをおこなってあげてください。不安な人は、ぜひ剪定業者に相談してみてください。きっと万全の解決策を提案してくれるでしょう。
コニファーは“不変”や“永遠”などの花言葉が象徴するように、美しい姿を長期間保ってくれる素晴らしい木です。その魅力を存分に楽しむためには丁寧に、愛情のこもった剪定は必須。自宅のコニファーをキレイに剪定して、長く深い付き合いを楽しんでくださいね。
剪定の関連記事
- びわの育て方を間違うと実が収穫できないかも!?剪定・摘果は重要!
- 椿の剪定は難しい?初心者さん大歓迎!花を咲かせる成功術
- 剪定業者の費用相場と最適な業者の選び方!無料の見積りを活用しよう
- つるバラの剪定と誘引|手間がかかるけど楽しい!つるバラのお手入れ
- 剪定の意味|なぜ必要なの?目的から切るべき枝の見分け方まで解説!
- ブラックベリーの剪定方法を解説!収穫までのお手入れ・増やしかたも
- シャリンバイ剪定は【花後】が肝心!お手入れして美しい花を楽しもう
- マキを剪定してキレイな樹形を取り戻そう!剪定とお手入れ方法を解説
- 木の病気にはどんなものがある?症状別の対処法&発生原因を一挙公開
- ラカンマキの剪定方法|庭木や生垣に適した2つの剪定方法をご紹介