クロガネモチ剪定|適期と目的「樹高の調節・枝の除去」で違う方法

クロガネモチの剪定は、目的を明確にしてからおこなうことが大切です。それは伸びた枝を切るのと、樹高を調節するのとでは剪定方法が異なるからです。
剪定の時期は夏が適しています。剪定方法を間違えると枯れてしまうこともあるので、正しい剪定方法をよく理解しておこないましょう。この記事では剪定方法とあわせて、育て方のポイントをご紹介します。
目次
クロガネモチの剪定時期と目的に合った方法
クロガネモチの剪定には次の2つの目的があります。
- 樹高が高くなったクロガネモチを低くして、高さを調節する目的
- 伸びた枝を切って樹形を整える目的
それぞれの目的によって剪定の方法が異なります。どちらを目的に剪定するかを決めて、方法をよく確認しておこなってください。剪定方法については後述していますので、そちらをご覧ください。
クロガネモチの剪定時期

クロガネモチを剪定するのは、夏がよいでしょう。クロガネモチは寒さに弱い樹木だからです。冬に剪定してダメージを負ったところに、さらに寒さで追い打ちをかけられると、場合によっては葉が落ちてしまう危険性があります。
クロガネモチは寒さに弱いことで知られていますが、比較的丈夫な樹木です。枝をたくさん剪定したり、太い幹を剪定したりしても、元気に芽を出してくれます。
目的1|生長のし過ぎによる高さの調節
樹高を調節するための剪定は、まず好みの高さにノコギリなどを使って幹を切っていきます。このとき、細い枝が生えているところは残すようにしてその上の部分を切るようにします。こうすることで、樹形が乱れず、見た目も自然になりやすいです。
樹高が決まったら、切ったところを頂点に楕円形をイメージして、細かな枝を切り整えていきます。自然な樹形にするには、幹に近い枝を残すのがポイントです。
目的2|伸びた枝や樹形を整える
樹形を整えるための剪定は、伸びた枝の根元で切り落としましょう。枝の途中で切ってしまうと、実があまりつかなくなってしまいます。
風通しがよくなるよう、混みあった枝を切り落とします。風通しをよくすることは、見た目もすっきりとしますし、病害虫の予防にもなるのです。
高木の剪定時に気をつけること
高木の剪定には、長い柄の剪定ばさみや、脚立などの足場が必要となります。また、樹高の調節は太い幹を切らなければならないため、剪定ばさみではなくノコギリがいります。
脚立があっても、高所での作業は不安定で危険です。しかも剪定は刃物を扱うのでなおさら危険となります。
また、高木は剪定しながら全体像を確認することが難しいため、ほかの植物と比べて樹形が乱れやすいです。そのため、高木の剪定は業者に任せることをおすすめします。業者なら高所での作業にも慣れており、危険もありません。
弊社では、剪定についてのご相談にも対応しています。剪定のことでお困りでしたら、いつでもご相談ください。
クロガネモチで起きるトラブルと対処法
ここまでクロガネモチの剪定についてご紹介してきましたが、クロガネモチを育てるには、ほかにも気をつけていただきたいことがあります。クロガネモチには次のようなトラブルが起こることがあるので、注意していきましょう。
1.葉が落ちる

クロガネモチは秋ごろになると、葉が落ちてしまうことがあります。その原因は、一説によると斑点病などの病気と考えられています。
これを防ぐには、定期的に消毒をすることが有効です。1年のうち5・7・9月の3回、消毒をおこなうとよいでしょう。
2.実がならない
クロガネモチには雄株と雌株があります。そのうち、実をつけるのは雌株のみです。雄株を育てていても、実はなりません。
実を観賞したいという人は必ず雌株を購入してください。購入の際には雄株なのか雌株なのか、よく確認しましょう。
実をつけるには剪定が大事
あまりにも枝を切り過ぎると、実がつかなくなってしまうことがあります。また、剪定の時期を間違えると実をつけないどころか、思うように生長しないおそれがあります。
しかし業者に依頼すれば、適切な時期と方法で剪定をおこなってくれるため安心です。業者に剪定してもらう場合、樹高によって費用が変わってきます。下に樹高ごとの費用相場をまとめました。
- 3m未満:1本あたり約3,000円
- 3~5m:1本あたり約6,000~7,000円
- 5~7m:1本あたり約15,000~17,000円
7m以上の木については作業の難易度が上がるため、さらに費用が高くなる可能性があります。クロガネモチは大きいものですと15mにもなるものもあるので、業者に依頼する前に見積りを確認することが大切です。
弊社にお問い合わせいただければ、いくつかの業者を比較検討してお客様のご要望に合った業者をご紹介させていただきます。今お値段で悩んでおられる業者があるなら、ほかで見積りを取るのもいいかもしれません。費用がどれくらいかかるか気になる方、どこに頼んだらいいか分からない方は、お気軽に弊社までお問合せください。
クロガネモチの増やし方と元気に育てるコツ
クロガネモチは元気に育てば、可愛らしい赤い実をつけます。敷地に余裕があれば、さらにクロガネモチを増やしたいと考えている方もいるのではないでしょうか。
クロガネモチは種まきや挿し木といった方法で増やすことができます。ここでは、クロガネモチを増やす方法だけでなく、元気に育てていくコツについてもご紹介しています。クロガネモチを剪定するついでに試してみてはどうでしょうか。
増やし方1|種まき

種まきでクロガネモチを増やすには、まず10~12月に種を採取しましょう。
【手順】
- 赤く熟した実を採取する
- 果肉を取り除き、種を水で洗い流す
- 種の乾燥を防ぐため、湿らせた砂を入れたビニール袋に一緒に入れる
- そのビニール袋を冷蔵庫で保存しておく
- 翌年の3~4月頃になったら、種を取り出して水で洗ってから土に埋める
種は乾燥に弱いので、乾かさないように気をつけましょう。クロガネモチの種は発芽まで数年かかることもあります。気長に待ちましょう。
増やし方2|挿し木
挿し木で増やす場合、6~8月におこなうとよいです。
【手順】
- その年に伸びた枝を10cm程に切る
- 葉は2~3枚残す
- 枝の切り口を30分~1時間、水につける
- 切り口に初根促進剤を塗る
- 挿し木用の土に挿す
挿し木のポイントは、枝の切り口に十分な水分を与えてあげることです。水を多く取り込むことで発根しやすくなるからです。さらに発根促進剤を切り口に塗り込むことで、挿し木でも発根する確率をあげることができるでしょう。
育てるときのコツ
最後に、クロガネモチの育てるにあたってのコツをご紹介します。
・水はけのよい土
クロガネモチは水はけのよい土を好みます。また、有機質が多く含まれていると、生長にもよいです。
・植えつけてから2年は水やり
庭植えなら、夏場などによっぽど乾燥しない限りは、基本的に水やりはいりません。ただし、植えつけて2年はまだ株も小さいため、土が乾燥したら水を与えてください。鉢植えの場合は、年数関係なく、土が乾いたら水やりをしましょう。
・実をつけるなら肥料も
庭植えは2月に寒肥を与えます。有機肥料に骨粉を混ぜたものがよいでしょう。鉢植えなら3月に追肥をほどこします。また、リン酸を多く含んだ化成肥料を与えると、結実を促すといわれています。
・剪定をして病害虫予防
植物は生長して枝葉が増えると、風通しが悪くなります。そのままにしておくと、湿気がたまり、病害虫が発生しやすくなってしまいます。病害虫を防ぐ意味でも、剪定は大切です。
剪定のことでお困りのことがあれば、弊社までご連絡ください。また、剪定以外のご相談でも受け付けています。弊社がご紹介するプロが適切に対応させていただきますので、ぜひご利用ください。
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