さくらんぼの木の剪定をしてみよう!実をつけるために大切なこと
美味しいさくらんぼの実をつけたいなら、日ごろのお手入れが大切です。とくに「剪定」をおこなうことで、みずみずしいさくらんぼを実らせることができます。さくらんぼの木の剪定は、夏と冬の年2回おこないましょう。
剪定の時期を間違えたり、切る枝を失敗したりすると、枯れてしまうことがあります。そのため、正しいさくらんぼの木の剪定方法をここで確認していきましょう。また、普段のお手入れの方法や実の実らせ方をご紹介していきます。ぜひこの記事を参考に剪定をしてみてください。
目次
さくらんぼの木の剪定は「いつ・何を」する?
さくらんぼの木の剪定は夏と冬の年2回おこないます。また、さくらんぼの木は育て始めたばかりで木が小さい場合も剪定が必要です。具体的にどのようにさくらんぼの木を剪定すればいいのかを解説していきます。
剪定が必要な理由
さくらんぼの木は定期的に剪定をおこなわないと、枝葉が生い茂って、風通しや日当たりが悪くなります。風通しや日当たりが悪くなると、湿気を好む病害虫にかかりやすくなるのです。病害虫の被害にあってしまうと、実をつけられず木を枯れさせてしまうおそれもあります。
また、不必要な枝があるままにしておくと、栄養の供給が分散され、栄養が十分にいきわたらなくなります。栄養が十分にいきわたらないと、美味しいさくらんぼの実を作ることができません。また、栄養が蓄えられると抵抗力が高まり、健康的に育てることができます。
そのため、さくらんぼの木の剪定は必要なのです。では、次から剪定の方法についてみていきましょう。
幼木の剪定
幼木とは幼い木のことです。さくらんぼの苗を植えてから1~5年までは幼木の剪定方法で剪定をします。幼木の剪定は、樹形をきれいに整えるようにしておこないます。
苗を植えた翌年の1月~2月に主幹(しゅかん)を60センチ~80センチで切り詰めてください。主幹とは、木の骨格となる幹の部分のことです。切り詰めた後は、主幹から上に向かってまっすぐ伸びている枝(主幹延長枝)を切り落とします。
2~3年目は、主幹から伸びる主幹延長枝や、主枝に重なる枝を剪定しましょう。4年目~5年目は、古い枝は、根本から剪定をおこない、新しく伸びてきた新芽を伸ばすようにします。
幼木の剪定はむやみに枝を切らないように注意しましょう。幼木は成木より生長力がないため、剪定しすぎてしまうと枯死してしまいます。
成木/夏の剪定(切る枝、剪定のポイントなど)
成木になったさくらんぼの木は、夏と冬の2回剪定をおこないます。夏に剪定をおこなうのは、花つきをよくしたり、コンパクトに樹形を保ったりするためです。
夏のなかでも7月に剪定をおこなうのが適しています。夏になると、さくらんぼの木は生長に勢いがあるため、枝を大きく切り落とす「強剪定」をおこないましょう。
剪定は、生長に勢いのある枝を中心に長さを調節していきます。そうすると、さくらんぼの木が大きくなりすぎるのを防ぐことができます。また、風通しや日当たりをよくするために、枝が密集しているところや、内向きに伸びている枝なども剪定していきましょう。
成木/冬の剪定(切る枝、剪定のポイントなど)
次に、冬の剪定方法について解説していきます。剪定は、12月~2月が適切です。この時期におこなう剪定は、春に向けて花芽が枯れないよう、日当たりがよくするためにおこないます。
剪定する枝は、内側に伸びている枝や主枝から上に向かって伸びている枝、伸びすぎている枝などです。剪定では、枝先を切り詰めておきましょう。枝先を切り詰めると、新しい枝が出て元気に育ちます。
冬になるとさくらんぼの木は、生長に勢いがなくなります。そのため、枝を切りすぎないようにしましょう。
さくらんぼは乾燥すると枯れやすいため、気をつけなければなりません。切り口が大きいと乾燥しやすいため、切り口が小さくなるよう剪定したり、切り口に癒合剤を塗ったりするようにしましょう。癒合剤は切り口をコーティングする塗り薬のことで、ホームセンターで購入することができます。
さくらんぼの木の剪定は年2回おこなう必要があります。仕事や家事で忙しいと、剪定をするタイミングを逃すことも……。剪定作業がなかなかできないときは弊社にご相談ください。
弊社ではお客様のご要望にそった剪定をおこなう業者をご紹介しております。ご紹介している業者のなかには、定期的なお手入れ作業を承ってるところもあります。年に2回剪定作業が必要なさくらんぼの木の剪定もお気軽にご相談ください。
さくらんぼの木は普段のお手入れも大切!
美味しいさくらんぼの実をつけたいなら、剪定とあわせて普段のお手入れが大切です。普段のお手入れ方法を確認することで、より栽培に活かせるでしょう。また、育て始めたばかりという方は、健康的なさくらんぼを育てる参考にしてみてください。では、さくらんぼの木の普段のお手入れについてご紹介していきます。
普段のお手入れ
さくらんぼのお手入れには「水やり」「肥料」があります。どちらも欠かせないお手入れですので、詳しく確認していきましょう。
・水やり
土の表面が白く乾燥してきたら、たっぷり水を与えてください。鉢植えで育てている場合は、鉢底から水が少し流れてくるぐらいがよいでしょう。庭植えで育てている場合は、基本的に水やりの必要がありません。夏場など日差しの強いときが続くような日は、水を与えてください。
・肥料
油かすなどの有機肥料やリン酸を多く含む化成肥料を与えましょう。肥料を与えると生長が促されます。庭植えの場合、2月と10月に肥料を与えるのがベストです。鉢植えは5月にも与えます。
さくらんぼを健康的に育てるには、普段のお手入れだけでなく、育てる環境も大切です。さくらんぼのお手入れをマメにおこなっていても、育つ環境が悪ければうまく育ちません。育てる環境についても確認しておきましょう。
育てる環境
さくらんぼを育てるときは環境にも注目しましょう。さくらんぼの木にあっていない環境で育てても、健康的に育ちません。さくらんぼは日の光を好みます。そのため、さくらんぼは、日当たりがよい場所で育てましょう。
また、さくらんぼは寒冷な気候を好むため、東北地方などで育てるのが向いています。温暖な地域で育てると大きくなりすぎて、実がつきにくくなります。そのため、東北地方より南側で育てる場合は、鉢植えでコンパクトに育てるのが向いています。
また、さくらんぼの木は、水はけがよく、水もちがいい土壌を好みます。赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜ合わせた土を用意するとよいでしょう。
さくらんぼの木は正しいお手入れすることで、美味しい実ができます。しかし、ちゃんとお手入れをしていても、ときにはうまく育たないこともあります。さくらんぼの木を育てていて、「うまく育てることができない……」と悩んだときはプロに相談してみましょう。
弊社でご紹介している剪定のプロは植物に関する知識が豊富です。健康にさくらんぼの木を育てるためにも、お手入れに関するお悩みがあればお気軽にご相談ください。
さくらんぼの実をならせるコツ
さくらんぼの木が健康的に育っていても、うまく実がならないときがあります。そんなときは、さくらんぼの実がつきやすいように手を加えましょう。さくらんぼの実をならせる方法やコツをご紹介していきます。
人工授粉
さくらんぼの実をならせる方法に「人工授粉」があります。人工授粉とは、人間が植物の花粉が受粉するように媒介することです。さくらんぼの木は1本だけ育てていても、実をつけません。そのため、品種の違うさくらんぼの木を近くに植える必要があります。
人工授粉は、花が5分咲きと満開のときにおこないます。筆や綿棒を使って、おしべの花粉をとり、品種の異なるめしべにこすりつけます。相性のよい品種、悪い品種があるので注意をしましょう。おすすめの組み合わせは以下のとおりです。
- おしべが佐藤錦×めしべがナポレオンか高砂
- おしべが高砂×めしべがナポレオン
- おしべがナポレオン×めしべが高砂
さくらんぼの実をたくさんつけたいなら、人工授粉がおすすめです。
摘果
美味しいさくらんぼを実らせるには「摘果(てきか)」をおこないます。摘果とは、実を摘み取り、数を制限することです。たくさんの実がつきすぎてしまうと、栄養が分散してしまい、美味しいさくらんぼを作ることができません。
1枝あたり、実が2~3個になるように実を摘み取りましょう。また、ほかの実に比べて小さい実も摘み取りましょう。
実がなる時期の注意点
さくらんぼの実は5月~6月にかけて収穫時期になります。収穫時期が梅雨の時期と重なるため、雨に注意しなければなりません。
さくらんぼの実が雨にあたると、水分を吸収し、実が割れてしまうことがあります。収穫時期よりも前に雨が続くようなら、雨のあたらない場所に鉢を移動させたり、ビニールシートをかけたりして対策をしましょう。
気を付ける病害虫
さくらんぼの木は病害虫に弱いです。健康的に育てるのが、美味しいさくらんぼ作りの秘訣です。そのため、さくらんぼが病害虫にかからないように注意しましょう。
さくらんぼの実をつけて楽しみたい方は、「灰星病」や「褐班病」、「シンクイムシ」に注意しましょう。「灰星病」や「褐班病」は実や葉を変色させます。シンクイムシは実を食害します。また、さくらんぼの木が枯れないように「胴枯病」に気をつけましょう。
美味しいさくらんぼの実をならせるには、さまざまなお手入れが必要です。そのため、手間がかかり、なかなか実行できない方もいるでしょう。また、正しい手入れの仕方がわからない、さくらんぼの木は病害虫に浸食されてしまったときは、剪定業者に相談しましょう。
弊社にご相談いただけると、さくらんぼの木にまつわるお悩みの解決が早くなるかもしれません。弊社では庭木のお悩みを解決する剪定のプロをご紹介しております。
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