しだれ梅を剪定してみませんか?自慢のしだれ梅を作る剪定方法
しだれ梅は、日本の文化を象徴する美しい木のひとつです。そんなしだれ梅を大切に育てたい。庭の見栄えをよくしたい。そんな風に考えているかたも多いでしょう。しだれ梅をキレイな見た目で育てるには、しだれ梅の剪定は欠かすことのできない作業です。
剪定は樹形を整え、いらない枝を切り落とし、新しい命が芽吹く準備をする作業。剪定が適切におこなわれていないしだれ梅は、枝や葉っぱがうっそうと茂り、害虫がついてしまうこともあります。そのため、しだれ梅の剪定は不可欠です。
今回は、しだれ梅の選剪定方法についてお伝えしていきます。しだれ梅の剪定をする時期や、剪定のコツ。また、剪定以外のしだれ梅をキレイな状態で保つためのお手入れ方法をご紹介します。しだれ梅の剪定をしたいと考えているかたは、ぜひ参考にしてください。
目次
しだれ梅を剪定したい!いつおこなえばいい?時期について
しだれ梅は、しなった枝から生える美しい花が魅力の梅です。そんな美しい状態を維持して、毎年キレイな花を咲かせるには剪定をして、しだれ梅の状態を適切に保つ必要があります。ここではしだれ梅にとってとても大切な、剪定をする時期についてご紹介します。
■しだれ梅(地植え)の剪定時期
しだれ梅を地面に直接植える「地植え」の場合の、適切な剪定の時期は10月~1月です。この時期はしだれ梅の花芽ができるタイミングで、花の芽を確かめながら剪定をすることができます。
後々、伸びすぎた枝が目立つようになってきたら、6月~7月の時期に間引きをして、枝の状態を適切に保つようにするのがよいでしょう。
■しだれ梅(鉢植え)の剪定時期
しだれ梅を鉢植えのなかで育てている場合は、花が咲き終わった時期に剪定をするようにしましょう。鉢植えの剪定は、梅の木をコンパクトに保つ役割もあります。大きすぎる梅はときに鉢に対してアンバランスになることも。注意点としては新しい枝の芽がある部分は切らないことです。
■夏に剪定してもよい?
夏場のしだれ梅の剪定は、避けたほうが無難です。しだれ梅の花の芽が芽吹くのは夏。この時期に剪定をしてしまうと、せっかくの花芽を切り落とすことになってしまします。
どうしても夏場に剪定をしたい、という場合は、完全に剪定をおこなうのではなく形をと整える程度にしておくのがよいでしょう。風通しを良くすれば、害虫が梅につくことも防ぐことができますし、樹形も整えることができます。しだれ梅の夏の剪定は、メテナンス程度を心がけましょう。
しだれ梅の剪定方法を解説!
しだれ梅は剪定をおこなわないと、枝がどんどん伸びてしまい、適切に成長ができなくなったり、木に害虫がつく原因になったりもします。そのため、しだれ梅は適切な時期に剪定をおこなうことが必須です。ここでは、しだれ梅の剪定の方法を見ていきましょう。
【剪定1】地植えのしだれ梅の場合
地面に直接植えたしだれ梅の場合、剪定はたくさん生えている部分の枝を減らしたり、下向きの枝を落としたりする作業が主です。細いく弱い枝を切り落とし、ひとつの枝に約5~6個の芽が残るようにおこないましょう。
枝を切って剪定をしたら、切り口に病気や害虫の発生を予防する専用の薬剤を塗っておくとよいでしょう。
【剪定2】鉢植えのしだれ梅の場合
鉢植えのしだれ梅の場合は、花が咲き終わったタイミングで剪定をおこないます。剪定をするときのコツは、枝の長さが約1/3~半分くらいの長さにすることです。また、枝に咲き終わった花が残っている場合は、放置をせずに一緒に取り除くようにしましょう。
【剪定3】しだれ梅を咲かせたい場合
しだれ梅をしっかりと咲かせるためには、剪定をするときに必ず押さえておきたいポイントがあります。まずひとつは、枝に丸い花芽があることを確認してから剪定をすることです。花芽を切ると、花の数が減ってしまいます。
もうひとつは、古い枝を切り落とすこと。古い枝が木に残っていると、新しい枝の部分に適切に栄養がいかずに育つことができません。新しいものを生かすためには、古いものを捨てる覚悟も必要です。木の育成サイクルを知って、適切に剪定していきましょう。
美しいしだれ梅は剪定だけでは難しい?そのほかのお手入れ方法
剪定はしだれ梅をきれいに、きちんと成長させるためには欠かせない作業のひとつです。しかし、しだれ梅の剪定以外にも、美しい木の状態を保つために必要な作業があります。
【その1】水やりと肥料
木にとって欠かせないものが、水と肥料です。しだれ梅の場合、地面に直接植える地植えには水やりをする必要はありません。自然の雨水で十分でしょう。一方で、鉢植えの場合は定期的に水をやることが必要です。春から秋にかけては、1日に1~2回ほどの水を与えるようにしましょう。
肥料の場合も同様です。地植えの場合は気にする必要はありませんが、鉢植えの場合は木を鉢に植え替えたタイミングで肥料を与えます。その後、5月や6月のしだれ梅がよく育つタイミングで、肥料を与えるようにしましょう。
【その2】害虫と対処法
しだれ梅は害虫がつきやすい品種です。アブラムシやカイガラムシなどがその代表です。これらの害虫を駆除するには、除菌剤や殺菌剤を用いましょう。幸いしだれ梅は薬剤には強く、耐性があります。害虫が気になるときは、駆除剤を早めに用いましょう。
【その3】環境について
しだれ梅は日陰でも、土がよければ育つことができます。とはいえやはり、日の当たる場所に植えることがベストの選択。日の光は、木が大きく育つうえでは大切な要素のひとつ。しだれ梅は日陰でも育つことができるとはいえ、可能な限り日の当たる場所に植えるのがよいでしょう。
しだれ梅の剪定、注意ポイント2つ
しだれ梅は場合によっては、かなり大きいこともあります。そんな大きなしだれ梅の剪定を、自分でおこなうときには、以下の2点に注意するようにしてください。
■ケガには気を付けましょう
しだれ梅の剪定に使う主な道具には、剪定バサミやノコギリがあります。これらの道具は、使いかたによっては大きな危険が伴います。また、しだれ梅の枝はとても固いので、引っかかったりしてケガをする危険があります。
切り落とした枝を、そのまま放置することも控えましょう。不意に足に刺ってしまうと、大きなケガにつながることもあります。また、剪定に使う脚立には4本足のものよりも、3本足のもののほうが安定性は高いです。できれば、3本足の脚立を用いるのがよいでしょう。
■剪定をしないとどうなる?
しだれ梅は剪定をしないでも、成長はするのでは?そのとおりです。しだれ梅は放置すると成長し続け、枝から枝を生やし、とても速いスピードで大きくなります。しかし、その伸びすぎた枝や葉っぱで太陽の光がさえぎられ、害虫が発生する原因になります。
この状態はしだれ梅にとってはよくない状況です。できる限り定期的に、毎年剪定をおこない、良好な状態を保つようにするのがよいでしょう。
しだれ梅の剪定は自分でおこなう?それともプロにおまかせ?
しだれ梅の剪定は自分でおこなうこともできますし、専門知識や技術のあるプロにまかせることも可能です。ここでは自分で剪定をする場合、プロの業者に依頼をする場合、それぞれのメリットを紹介します。
■自分で剪定をする場合
しだれ梅の剪定を、自分でおこなう場合の大きなメリットは、やはり費用がかからないことでしょう。とくに剪定バサミを持っているかたや、専門的な知識に精通しているかたは、自分で剪定をおこなうメリットは大きいといえます。また、自分の都合のよい時間に作業をおこなうことができるのも、大きなメリットです。
■プロにおまかせする場合
対して、しだれ梅の剪定をプロの業者に依頼することのメリットは、作業の丁寧さや仕上がりの美しさにあります。専門的な知識や技、経験からなるプロの技術は素人目にもわかるくらい、見た目の差を生むでしょう。
また、作業時間を自分の好きな時間に充てられるのもメリットです。総じて木々のメンテナンスをするのなら、業者に依頼をするほうが安心といえるでしょう。一方で、業者に作業依頼をすることの唯一のデメリットは、やはりコストがかかることですね。
■どんなプロにまかせると安心?選び方
いくつかある業者のなかから、信頼できる業者を選ぶには、やはり実績を確認するのが一番確実な方法です。公式サイトやインターネットで業者の実績を確認し、比較、検討をするのがもっとも確実です。また、クチコミサイトなどを参考にするのもよいでしょう。
費用面が気になるかたは、複数の業者に見積りを依頼する「相見積り」を依頼するのがおススメです。いくつかの業者の金額と内容を比較し、検討できるので、納得のいく業者を選びだすのにもとても役に立つ方法です。
まとめ
しだれ梅の剪定は、自分でおこなうことも十分にできます。その際は剪定の時期や注意点をよく参照し、間違いのないように作業をおこなっていきましょう。自分で剪定をするときはケガをしないように要注意です。
しだれ梅の剪定は余分な枝を取り除き、しだれ梅の適切な成長を手助けします。もし、自分での作業が不安なかたは、専門知識のある業者に作業依頼をするとよいでしょう。
しだれ梅はとてもデリケートな品種の木ですが、適切に手入れをしてあげれば毎年キレイな花を咲かしてくれます。ぜひ丁寧に剪定、手入れをしてキレイな花を咲かせてあげてくださいね。
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